天皇皇后両陛下主催の「秋の園遊会」が、10月28日、東京・港区の赤坂御苑で開かれました。両陛下のほか秋篠宮ご夫妻や両陛下の長女・愛子さまなど、10人の皇族方が出席し、招待客と和やかに懇談されました。

皇后さまが手話を教わる場面も

秋の園遊会には各界の功労者などおよそ1500人が出席し、両陛下は、騎手の武豊さんと佐野量子さん夫妻や、輪島塗の職人で人間国宝の山岸一男さん、元・内閣審議官の新原浩朗さんと歌手の菊池桃子さん夫妻らと懇談されました。

秋の園遊会に臨まれた天皇皇后両陛下
秋の園遊会に臨まれた天皇皇后両陛下
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去年秋に退官した新原さんが「妻と私、40年間まったく同じ職歴なんですけれども、去年、歌手活動40周年で、コンサートとかCDを新しく出したりして」と菊池桃子さんについて紹介すると、皇后さまは「そうなんですね。おめでとうございます」と言葉を掛けられました。

秋の園遊会に臨まれる秋篠宮ご夫妻をはじめ10人の皇族方
秋の園遊会に臨まれる秋篠宮ご夫妻をはじめ10人の皇族方

菊池さんは「ありがとうございます。それぞれの道で支え合ってまいりたいと思います」と応えていました。

新原浩朗さん・菊池桃子さん夫妻
新原浩朗さん・菊池桃子さん夫妻

能登半島地震で被災し、肩を骨折した輪島塗職人の山岸一男さんに「大変でいらっしゃりましたね」「おけがは?」と気遣われた陛下。 山岸さんは「なんとかなりまして、また仕事ができるようになりました」と応えていました。

輪島塗「沈金」人間国宝・山岸一男さん
輪島塗「沈金」人間国宝・山岸一男さん

全日本ろうあ連盟の元理事長・石野富志三郎さんから皇后さまが手話を教わる場面もありました。皇后さまが「手話を習いたいなと思いながら…」と話し掛けられると、石野さんは「ぜひとも手話を覚えていただけたらと思います」と応じ、「ありがとう」の手話のやり方を示すと、両陛下はそれに倣って手を動かされていました。

石野富志三郎さんから手話を学ばれる天皇皇后両陛下
石野富志三郎さんから手話を学ばれる天皇皇后両陛下

秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さまは、石野さんと手話で直接会話し、11月に開催されるデフリンピックに期待を寄せられていました。

石野富志三郎さんと手話で会話される佳子さま
石野富志三郎さんと手話で会話される佳子さま

騎手の武豊さんとは、馬談義に花が咲きました。
「競馬界の発展のために大変尽力をなさって」と声を掛けられた陛下。皇后さまから「特に印象に残られているレースは?」と聞かれた武さんは「昨年の天皇賞をドウデュースで勝てた時はいろいろな思いがあって、うれしかったです」と答えました。
さらに皇后さまは「スペシャルウィーク、ディープインパクトとかもね」と武さんが騎乗した馬の名を次々とあげ、「スペシャルウィークの子どもにあたる馬もこちらの方(皇宮警察)にいるんですよね」と述べられました。

武豊さん夫妻と懇談される天皇皇后両陛下
武豊さん夫妻と懇談される天皇皇后両陛下

また皇后さまは「奥さまもいかがでいらっしゃいますか?」と佐野量子さんにも声を掛け、「ドキドキしながら、サポートを頑張っていきたいと思っております」という答えに、大きくうなずかれていました。

武豊さん夫妻と言葉を交わされる愛子さま
武豊さん夫妻と言葉を交わされる愛子さま

愛子さまも熱心に質問をされました。

愛子さま:
一日に何レースもされるの大変ですよね。 
武豊さん:
多いときは10回くらい乗ることがあって。
愛子さま:
10回も? 脚がプルプルしそう…しかも時速60? 
武豊さん:
(時速)60から70km近く出るときもありまして。
愛子さま:
そのスピードであの姿勢で耐えられるというのが、私からは信じられない。
武豊さん:
頑張っております(笑)。

愛子さまはさらに、どこの筋肉を鍛えているのか尋ねられていました。

また、武さんは佳子さまから馬との信頼関係の作り方について聞かれると「いまだに悩んでいます」としながら「馬がどういうことを考えているのか、発しているメッセージをなるべく感じてあげようと思いながら乗っています」と答えていました。

招待客とグラスを合わせられる愛子さま
招待客とグラスを合わせられる愛子さま

さわやかな秋空が広がったこの日。両陛下と皇族方は、2時間近くにわたり、苑内をまわって招待客と交流し、和やかな時間を過ごされました。
(「皇室ご一家」11月2日放送)

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