そんな中、オリンピックシーズンの今季、ある決断を下す。同じ中京大学を拠点とし、ともに腕を磨いてきた鍵山優真の父・正和コーチに師事。

所属も変わり心機一転、初出場の東日本でショートは1番滑走で登場。

ショートでトップスコアの演技構成点を出した河辺愛菜(東日本選手権)
ショートでトップスコアの演技構成点を出した河辺愛菜(東日本選手権)

披露したのは、映画『ラ・ラ・ランド』から『stroll up the hill / Another day of Sun』。表現力に磨きをかけてきた河辺にぴったりの、明るいダンサブルなプログラムだ。

ジャンプにミスはあったものの、その表現力で演技構成点はトップスコアを叩き出した。

フリーで優美な滑りを見せた河辺愛菜(東日本選手権)
フリーで優美な滑りを見せた河辺愛菜(東日本選手権)

迎えたフリーでは、雰囲気をガラリと変え優美な滑りを見せた。流れに乗ったスピード感のあるスケーティングを見せ、特にステップでは巧みなエッジワークで観客を魅了。

しかし、後半ジャンプが乱れ演技直後は悔しさをにじませた河辺。一歩及ばず優勝を逃してしまった。

悔しさを見せていた河辺は銀メダルをすぐにしまっていた(東日本選手権)
悔しさを見せていた河辺は銀メダルをすぐにしまっていた(東日本選手権)

それでも、鍵山コーチとの練習の日々で進化を感じているという。

「きれいにハマったジャンプが、今までよりも質が良くなったなと思います。スケーティングも『1歩がすごく伸びるようになってきた』と先生が言ってくれているので、見てくれている人にも伝わるくらい伸ばしていければ」

全日本での巻き返しに期待したい。

レベルUPに励んだ3位三枝知香子

3位は三枝(さえぐさ)知香子。

江川と同じく大学4年生の今季、オフシーズンに羽生結弦さんも指導したブライアン・オーサーコーチが所属するクリケットクラブで練習するなどさらなるレベルアップに励んだ。