「あの日のきょうにずきゅん」テレビ新広島、放送50年の歴史の中から、あの日のニュースを振り返ります。
今から29年前の1996年10月28日広島市中区の基町高層アパートで9階から20階まで燃え広がる火災がありました。
午後2時半ごろ、広島市中区の市営基町高層アパートで、9階から出火し、火は、最上階の20階まで一気に燃え広がりました。
出火から4時間半後の午後7時前に火は消しとめられましたが、2人がけがをしたほか16戸が全焼するなどあわせて83戸、580平方メートルが被害を受けました。
【住民】
「火事は9階じゃけえね。私ら12階でしょ。もう丸焼けだと思うよ」
なぜ、上の階まで一気に燃え広がり消火に手間どったのか。
当時の建設省はアパートのベランダを再現して延焼実験を実施。
可燃性のアクリル板が延焼の一因になったと認定しました。
このため広島市は基町アパート全2964戸のアクリル板すべてを燃えないアルミ板に替える工事を行いました。
また、基町地区には当時の日本では最高の50メートル級のはしご車が常駐していましたが現場への進入路がなかったことが判明。アパートへの進入路を拡張する工事も行われました。