全国的にクマによる人的被害が過去最多のペースで増え続けています。福井県内でも連日、市街地など人里でクマの出没が絶えない中、28日は市街地での対応訓練が行われました。
28日、南越前町の日野川河川敷で行われたクマの出没対応訓練には、県や市町の担当者、警察署の職員に加え、猟友会のメンバーなど約90人が参加しました。
県が企画したこの訓練は、9月末に続き2回目で、近くに小中学校や道の駅などがある
このエリアで、道路で車と衝突したクマが河川敷の茂みに潜んでいるという想定で行われました。
周辺住民の避難を終えていることを確認した想定で、町の職員が警察や猟友会に伝達し緊急銃猟の判断を下す一連の流れを確認しました。
クマの駆除については、9月から鳥獣保護管理法の改正に伴い「緊急銃猟制度」が始まりました。これにより、市街地にクマが出没した場合には、緊急性や安全性を満たせば市町の判断でハンターに発砲を命じることが可能になりました。
一方、猟友会のメンバーは市街地でのクマの駆除について「住民の安全が最優先だけど、危険と隣り合わせ」と、不安を口にします。
市街地で増えるクマの出没。危険が伴うハンター業務や責任について運用に向けた課題の整理が求められています。