あわら市にある金津創作の森のガラス工房に勤務する30代の男性係長が、3年4カ月にわたり体験コーナーの売上金約540万円を着服していた問題で、この職員は着服した金をローンの返済や自己啓発セミナーへの受講料に全額を使っていました。
創作の森を運営する財団は28日のに記者会見を開き大代紀夫理事長らが「金津創作の森の名誉を著しく傷つけ、皆さま方に深い失望を抱かせる結果を招いてしまいましたことに、改めて深くお詫びを申し上げます」と謝罪しました。
財団によりますと、ガラス工房のリーダー役だった39歳の男性係長は、2022年6月から2025年9月までの間、各種体験の売上金を実際よりも少なく見せかけるようレシートを改ざんし、その差額537万円余りを着服していたということです。
男性係長は、他の職員を帰宅させた後に1人でレシートを改ざんし、改ざん後のレシートとその売上に見合う現金を事務局に提出していました。
改ざんが発覚したのは2025年8月下旬。男性係長の休みの日に、別の職員が同じ日のレシートが2枚あるのを見つけ、体験者の受入れ組数が一致しなかったことなどから係長の改ざんを疑い事務局に報告。事務局が男性係長に事情を聴いたところ、改ざんと着服を認めたということです。
男性係長は着服した金をすでに全額使っていて、住宅や車のローンの返済、自己啓発セミナーの受講料などに充てたとみられています。
財団は男性係長を10月末付けで懲戒免職とし、警察にも相談しています。
本人は着服金を全額弁済するとしていて、刑事告訴するかは検討中ということです。
財団では今後、レジ締めの作業を複数人で行ったり、レジの記録と日ごとの売り上げを定期的に照合したりして再発防止を図るとしています。