ロシア大統領府は22日、プーチン大統領の指揮のもと、陸・海・空軍の各部隊を動員して戦略核戦力の運用訓練を実施したと発表しました。
訓練では、北西部プレセツクの宇宙基地から約6000km離れた極東カムチャツカ半島のクーラ試験場に向けて、核弾頭の搭載が可能な大陸間弾道ミサイル「ヤルス」が発射されたほか、バレンツ海の海域で戦略原子力潜水艦から弾道ミサイル「シネワ」が発射されました。
また、核兵器を搭載可能な戦略爆撃機Tu-95MSも参加し、巡航ミサイルの発射訓練をおこなったということです。
ロシア大統領府は「今回の訓練で指揮系統の運用能力や実践的な技能が確認され、設定された任務はすべて達成された」としています。
オンラインで演習を視察したプーチン大統領は「これは事前に計画された核戦力の運用訓練だ」と述べました。
ロシアは戦略核戦力の実証を通じてウクライナへの軍事支援に対する抑止力を示すとともに、和平交渉を巡り国際社会をけん制する狙いもあるとみられます。