全国で73施設のホテルなどを展開する星野リゾートが山形に初進出する。2026年秋、山形市の蔵王温泉に温泉旅館を開業することが発表された。
(プレス発表)
「このたび、山形県蔵王温泉に界蔵王の開業が決定した。山形県初進出」
星野リゾートが山形市の蔵王温泉にオープンするのは「界 蔵王(かいざおう)」。
全国の温泉地に展開する温泉旅館ブランド「界」の新たな施設として開業する予定。
(リポート)
「蔵王温泉で現在、鉄骨を組む工事が進められています。東北では宮城に次いで4番目、山形には初めての星野リゾートが誕生します」
開業する場所は2023年5月に営業を終了した宿泊施設・ZAOセンタープラザの跡地で、2025年4月から建設工事が進められている。
敷地面積は6320平方メートル。
本館は8階建てで、客室は49室。
最大の特徴は、蔵王のシンボル「御釜(おかま)」をモチーフにした、360度を見渡せる屋上テラス。
テラスの中心にはジャグジーバスが備えられ、山々の景色を眺めながら湯あみを楽しむことができる。
宿泊棟の隣にある大浴場では、温泉濃度が異なる3つの湯船で蔵王の硫黄泉を堪能できる。
「蔵王温泉スキー場は好きなスキー場の1つ」という星野リゾートの星野佳路代表は、「界 蔵王」への期待をこう語った。
(星野リゾート・星野佳路代表)
「蔵王は有名な温泉地。秋の紅葉・夏の観光シーズン・春のGWも含めて、しっかりと集客できると思っている」
県内初の星野リゾートの宿泊施設誕生を地元・蔵王のみなさんはどのように感じているのだろうか。
(蔵王温泉観光協会・大木剛裕副協会長)
「基本的には歓迎。星野さんのブランド力もあるし、それによる発信力もある。さらに蔵王を知ってもらえる一つのきっかけになる」
近年増えるインバウンド客はもちろん、国内の観光客にももっと蔵王の魅力を伝えていきたいと地元観光協会は期待を寄せている。
(蔵王温泉観光協会・大木剛裕副協会長)
「場合によっては不安もあるかもしれないが、期待が上回る。同業の宿泊業はお互いにうまくすみ分けをして、相乗効果が出るようにウィンウィンな立場になるようやっていきたい」
開湯1900年と長い歴史がる蔵王温泉。
温泉街で働く人たちも、新たな宿泊施設の誕生に注目しているよう。
(地元の人)
「いいと思う。リゾートとか少し変わったのが来てくれると。大きいホテルができればいろいろな人が来るし外国の人も来ている。どんどん盛り上がってもらわないと困る」
「冬とシーズンオフでは客の入りが全然違う。ホテルができることによって、年中人であふれかえるような街になったらいいと期待している」
「界 蔵王」は2026年7月末に完成予定で、2026年秋に開業する。
星野リゾートができる・新しい風が吹くことによって、冬だけでなく年中蔵王が注目されるようになり、魅力が発信される機会になることを期待したい。