愛媛県今治市の住宅で去年1月、ピアノ教師が殺害された事件を巡る裁判で21日、殺人などの罪に問われている男の被告人質問が行われました。男は「ここまでするつもりはなかった」と話しました。

殺人や監禁などの罪に問われているのは、西条市樋之口の無職・榊原正道被告(35)です。

起訴状などによりますと榊原被告は去年1月、今治市松本町の住宅で、住人のピアノ教師・冨田小雪さん(64)の首を包丁で切りつけて殺害したほか、現場近くの道路で交際相手だった冨田さんの次女の腕をつかんで車に乗せ、翌日まで監禁するなどした罪に問われています。

松山地裁では弁護側による被告人質問が行われ、榊原被告は冨田さんの次女と不倫関係にあり、別れを告げるメッセージを受け取ったことをきっかけに、自身をだまして不倫相手にしていたことに謝罪を求めたとしています。

しかし応じてもらえなかったため、冨田さんの住宅に勝手口から無断で侵入し、脅してでも謝罪させるつもりで包丁2本を持ち込み同居する次女を待ち伏せ。ところが冨田さんが先に帰宅したため、外に逃げようとして階段を下りた際に鉢合わせし、「逃げられるより、静かにしてもらおうと思った」として、冨田さんの首を締め包丁を突き付けたと話しました。

しかし抵抗されてもみ合いの中で包丁が当たったとし、「ここまでするつもりはなく、やってしまってパニック状態だった」と殺意がなかったことを示しました。

榊原被告は「申し訳なく、大変なことをしてしまった」と謝罪。さらに刃物を持って行ったことや逃げずに対峙した判断も誤りだったとし、「深く考えずにその場その場で行動してしまった」と述べました。

検察はこれまでの裁判で、榊原被告は殺意を持って包丁で複数回切り付けたと主張。検察の被告人質問は23日に行われる予定です。

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テレビ愛媛
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