クマの出没が相次いでいる長野県飯田市で、10月17日に1頭を駆除していたことが分かった。クマは体長105センチ、体重41キロのメスで親離れしたばかりの2歳と推定される。市内ではその後も別の個体が目撃されていて、市は注意を呼びかけている。
住宅の敷地などで目撃相次ぐ
「捕獲おりに入ったクマ1頭を猟友会により駆除しました。上郷黒田地区で複数回目撃されていた個体の可能性は高いものの、断定はできない」
飯田市の佐藤健市長は10月21日の定例会見で、クマ1頭を駆除したと明らかにした。
飯田市上郷黒田では10月6日以降、住宅の敷地などでクマが相次いで目撃され、市や猟友会が一帯におりを設置するなど警戒を続けてきた。
市によると、10月17日の午前7時ごろ、設置したおりに1頭がかかっているのが見つかり、午後、山の中で駆除したという。

クマは体長105センチ、体重41キロのメスで親離れしたばかりの2歳と推定されるという。
目撃情報のあったクマと同一の個体かどうかはわかっていない。
「ほかにもいる可能性」と警戒続く
上郷黒田地区に住む男性の住宅の庭では、10月6日以降、2回クマが出没した。
住民は「とりあえずは一安心。ほかにもいる可能性がある。朝はクマがいないかどうか見てから外に新聞取りに行ったりしている」と話し、今も警戒しているという。
飯田市街地では、10月18日の未明にも住宅などが立ち並ぶ高羽町の文化会館の前の路上でクマ1頭が目撃されている。
市は、引き続きクマへの注意を呼びかけている。

佐藤健市長は「まだ目撃情報が駆除後もあるので、施設や付近の住民に対しては警戒続けるようにお願いしている。山に1人で行かない、山すそにお住まいの方には外にごみや食べ物を置かないという注意を続けてほしい」と市民に呼びかけた。
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