敦賀市内では20日、紅葉や月を楽しむ南北朝時代の船遊びを再現した神事「御船遊管絃祭(おふなあそびかんげんさい)」が行われました。あいにくの強風で船は出ませんでしたが、優雅な舞が披露されました。
約690年前の南北朝時代の行事を再現した「御船遊管絃祭」は、本来は色とりどりの吹き流しで飾られた船に神輿を乗せて敦賀港を1周しますが、20日は風が強く出船は取りやめになりました。
その替わりに、金ヶ崎緑地に神輿を置き宮司が祝詞を奏上した後、立烏帽子などの男装をした女性「白拍子」が優雅な舞を奉納しました。
「御船遊管絃祭」は、南朝方の武将・新田義貞が金ヶ崎城に立てこもった尊良親王と恒良親王を慰めようと、10月20日に敦賀湾に船を浮かべて、紅葉と月を愛でたという故事に由来するものです。
2人の親王を祭神とする金崎宮が1893年(明治26年)に建立されたころに始まり、太平洋戦争で中断しましたが、1990年(平成2年)に再開されました。