空き巣狙いなど住宅に侵入して現金や貴重品などを盗む「侵入窃盗」は、10月に増える傾向にある。
自宅の防犯対策は大丈夫だろうか?
「侵入窃盗」に備え防犯教室を実施
「ガシャーン!」
「このように網入りのガラスには防犯の性能はありません」(防犯設備の会社の担当者)
金属の網が入った窓ガラスも簡単に割れることが紹介された。
この時期増える侵入窃盗に気をつけてもらおうと10月14日、警察と防犯設備の専門会社が防犯教室を開いた。
「カギを取り換えていかないとダメだと思った。古い家なので」
「簡単に付けられるのは(窓の)アラームが鳴る装置だと思うので今後検討していきたい」(いずれも防犯教室の参加者)

10月は全国的に空き巣などの侵入窃盗が多くなる傾向で、法務省のまとめでは1720件。
次いで多いのが11月だ。
なぜこの時期、侵入窃盗が増えるのだろうか。

「お正月を無事に過ごしたいというシロウト泥棒が増えるというのが一因です。
行楽シーズンになりますと家を空けることも多くなって、その間を狙われることが多くなります」(防犯アドバイザー 京師美佳さん)

被害に遭いやすい家の特徴とは
被害に遭いやすいのはどんな家なのだろうか。
「管理されていない家はどこか窓が開いているのではないかと狙われやすくなります。犯罪者が嫌がる4原則『音、光、時間、人の目』。防犯グッズを買うなどして対策している家は狙われにくい」(京師さん)

家の周りを整理したうえ、防犯グッズを備えると侵入盗の被害を防ぐことにつながるという。

防犯グッズの売れ行きにも変化が
札幌市内のホームセンターでは防犯カメラの売れ行きに変化が表れていた。
「このようなスマートフォンで家を確認できるカメラがよく出ています。防犯カメラ全体では前年の2倍の売れ方になっています」(ジョイフルエーケー屯田店 新酒英暁さん)

防犯カメラを求める人が増えたのは9月、深川市の住宅で起きた強盗致傷事件がきっかけだ。
この事件では室内に設置した防犯カメラが侵入した男2人を撮影し、外出先でこの家の男性がいち早く被害に気付いた。

「(Q:もっと簡単な防犯対策グッズはありますか?)窓ガラスを割られないように、あるいは割られても簡単には入れないような補助的なロック」(新酒さん)
これは窓枠に挟みこむことで窓がロックできるカギ。回して固定したあと取り外す。
解除するためにはカギが必要なため、たとえ犯人が窓ガラスを割っても開けることは難しくなる。
「フィルムを貼ると割られにくくなるので侵入されるまでに時間がかかる」(新酒さん)

「どんな家でも被害に遭う可能性がある」
狙われる家にも変化が表れている。
「昔のようにお金持ち狙いの強盗・空き巣だけではなく、いま一般宅狙いの強盗も増えていますのでどんな家でも被害に遭う可能性があると思ってもらったほうがいい」(防犯アドバイザー 京師さん)
深川市の強盗致傷事件で男2人が盗んだのは、現金1万1000円とカメラだった。
秋から年末にかけて防犯意識を高めることが被害防止につながる。
