15日朝、天童市の温泉街などで子グマとみられるクマ1頭の目撃が相次いだ。その後、警察などが市内の山元地区に追い込み、午後2時ごろ猟友会がライフルを使って
駆除した。
(リポート)午後1時前
「天童市に現れたクマ。現場は国道13号も通る町の中心部ですが、クマは現在あちらの茂みの中に居座っているということです」
15日午前8時40分ごろ。
天童温泉街のホテルの従業員が、駐車場で子グマ1頭を目撃。
その後も倉津川周辺で同じ子グマとみられる目撃が相次いだ。
(猟友会)
「(Q.今どういう状況?)協議しているみたい。(Q.何について?)麻酔銃とか。(Q.クマは?)草むらに入っているらしい」
午後、警察と市職員が山元地区の倉津川沿いの茂みにクマを追い込んだ。
全国初の緊急銃猟を行うのか、市の判断が注目されたが現場を見た新関市長は…。
(天童市・新関茂市長)
「難しい。緊急銃猟の場合、さまざまな実施条件があるので、『それを満たしていない』というのが今の担当の判断。麻酔の方、有害鳥獣捕獲の適用でやりたいということで対応している」
緊急銃猟の判断には、「緊急性がある」「住民に弾丸が当たるおそれがない」など4つの条件を満たす必要があるが、今回のクマが子グマとみられることから、市は「緊急性がそこまで高くはない」と判断した。
緊急銃猟ではなく、麻酔銃での捕獲を試みることにした。
そして午後1時すぎ。
(リポート)
「いま現場では、麻酔銃の準備が始まりました。麻酔銃を扱う獣医師が現場に到着しました」
獣医師と猟友会がクマと対じする。
(発砲音)
「ばん、ばん、ばん」
(リポート)
「クマが現れた現場ですが、3度ほど銃の発砲音が現場に響き渡りました。奥の方で少し煙が上がっているように見えます。現場で発砲が行われたようです」
そして…。
(リポート)
「檻が運ばれてから5分ほどが経過しました。現場には白いトラックが到着し、ブルーシートを下に敷くような動作が見られました」
「いまブルーシートに包まれた何かが白いトラックの荷台に運ばれました。おそらくクマとみられますが、捕獲が完了したのでしょうか」
捕獲に立ちあった猟友会の人に話を聞くと…。
(猟友会)
「一応捕獲はした。やぶの中で麻酔は打てないということで。急きょ、有害鳥獣捕獲でライフルを発砲する形になった」
市によると、駆除されたクマは体長約50センチだったという。
15日は山形市内でも、山形駅周辺の市街地などで4件のクマ目撃が相次いでいる。