大阪府の吉村知事は14日の取材で、大阪・関西万博の「大屋根リング」を「すべて保存してほしい」という声が上がっていることについて、「高く評価していただいているのは率直にうれしい」と述べながらも、「誰かが責任を持って、費用も含めて、“全部やります”という方が出てこない限り、難しい」と話し、改めて否定的な考えを示しました。

■発言の詳細は…

【吉村知事】「最初は『こんなの要らない』と言われ、みなさんにもそう言われている中で、現在においては『大屋根リング』を高く評価していただいてるというのは僕は率直にうれしいことだと思います。

ただ現実問題として『1周残す』というのは、体験した人はわかると思いますけど、あれだけ大きな建築物で、かつ長期保存・長期維持するという前提で作っているものではありません。

ですので、防腐措置等も防水措置等もしていませんし、この維持管理も含めて、非常に1周残すとなれば現実的な課題というのが多くあるというのは事実です」

【吉村知事】「でも当初は全部撤去でしたけれども、それで『判子を押してください』というところで回ってきましたが、僕は押しませんでした。

『一部は絶対にレガシーとして残すべきだ、体験できるものとして残すべきだ』と思いましたので、何とかそこで食い下がって。

結果、今の現状形、そして今の木造を使った状態で200メートル部分については、残置するということが決まりました。

そしてそこは緑地公園をするという方向性も決まりましたから、そして万博の黒字も出ましたので、財源も含めてしっかりと最後まとめていきたいと思います」

(Q.やはり「すべて残す」と判断が変わる可能性は現時点ではない?)
【吉村知事】「誰かが、“責任持って、費用も含めて全部やります”という方が出てこない限りは難しいでしょうね。おそらく出てこないと思います」

関西テレビ
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