山形市で開催されている山形国際ドキュメンタリー映画祭の関係者が、観光名所・山寺を訪れた。地元の中学生が英語でガイドと務め、山寺の歴史や魅力を伝えた。

「グッドモーニング! ウェルカム! おはよう~」

ウェルカムボードを持って元気いっぱいにゲストを出迎えたのは、山寺中学校の生徒たち。

山寺中学校では英語学習への意欲や伝える力を育もうと、26年前から英語での観光ガイドを授業に取り入れている。

映画祭のゲストを対象とした案内ツアーは、2005年から始まった。
15日に参加したのは、アジアやヨーロッパの映画監督・プロデューサーなど20人。

(芭蕉像でのガイド)
「プリーズアフターミー。静かさや 岩にしみいる 蝉の声」

生徒たちは地元観光協会の外国語専門ガイドの協力を得ながら、約1カ月かけて準備を進めてきた。
道中でゲストが関心を寄せていたのが、山形名物の「玉こんにゃく」。

(シンガポールから・Bambbycheukプロデューサー)
「(Q.味は?)からしが乗っていてフィッシュボールのようでとてもおいしかった。シンガポールに玉こんにゃくはないが、とても新鮮でハイキングで食べるのが最高」

一息つくと、一行は山頂近くにある奥の院を目指した。

(姥堂でのガイド)
「ここから上が極楽、ここから下は地獄という浄土口」

中学生は芭蕉の句を一緒に読み上げたりボードを使って説明したりした。
参加したゲストは、丁寧で熱のこもったガイドに熱心に聞き入っていた。

(山寺中学校2年・後藤柊人さん)
「身ぶり手ぶりを大きくすることや大きい声で話す、なるべく相手を見て話すことを意識した。ほかの学校ではできない体験なのでとても楽しかった」

(香港から フランキー・シン監督)
「きのう映画を見た後に生徒が『山寺で待っているからね』と言ってくれた。きょう到着したら『ウェルカム』と迎えてくれてうれしかったし、歴史のことなど事前準備したのがわかって素晴らしかった」

生徒たちにとって海外の映画監督との交流は、自身の英語力をはかると共にコミュニケーションの楽しさを知る貴重な機会となったようだ。

(山寺中学校3年・後藤璃子さん)
「ガイドする時は緊張したが、ハキハキとしゃべってガイドできた。伝わらなくて難しいこともあるが、伝わった時がとてもうれしいので良かった」

一行はツアーの最後を「芋煮」で締めくくり、秋晴れのもとで山寺を満喫していた。

さくらんぼテレビ
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