10月に入り秋の気配が深まる一方、宮崎市では真夏日が過去最多を記録するなど残暑が続く。この気温が、夏の厄介者「蚊」を活発化させている。専門家が語る、秋にこそ注意すべき「蚊」の生態と対策を解説する。

残暑で活発化する「蚊」

10月に入り朝晩は涼しくなったものの、日中は夏の暑さが続いている。気温が25℃から30℃の時間が長くなると、厄介な「蚊」への注意が必要となる。

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雑草が生い茂る場所や地面が湿った場所に「蚊」が多く集まるという。9月26日、昆虫の生態に詳しい南九州大学の新谷喜紀教授と共に大学内の草木が生い茂った場所を訪れると、ものの数分で蚊が寄ってきた。

藪の中にいたのは、縞模様が特徴の「ヒトスジシマカ」。

「蚊」の活動に適した気温

新谷教授によると、蚊のメスは産卵のために一度は人間や動物の血を吸う必要がある。特にヒトスジシマカは成虫では冬を越せないため、冬が来る前に血を吸い、卵を産む必要があるという。

南九州大学環境園芸学部 新谷喜紀教授:
去年もだったが、夏の気温が異常に暑かった。通常25℃から30℃くらいが蚊が活発になる温度。夏の暑い時期は、昼間にこういう場所に来てもほとんど刺されなかったけど、今は気温がちょうどいいくらいに下がってきたので、こういう藪の近くに来ると蚊がいっぱい集まってくる。

取材した日の午後2時半ごろの気温は29.3℃。まさに蚊が活発になる気温であった。

Q. 11月まで気温が下がらない場合(蚊が)出る可能性は?

南九州大学環境園芸学部 新谷喜紀教授:
日本全体で見たら蚊の活動時期は10月ごろとよく書かれてますけど、宮崎は暖かいので半月から一か月近く、長く見ないというのはあるかと思う。

蚊は日中、暑さを避けて藪の中やじめじめした建物の間、水辺などで暮らしている。

蚊に刺されやすい人の特徴

新谷教授によると「蚊に刺されやすい人」には特徴がある。

南九州大学環境園芸学部 新谷喜紀教授:
人が呼吸をして出す二酸化炭素や、あるいは体温の温かみ、汗の匂い、そういったもので集まってくるので、身体が大きい人、体温がやや高めの方、スポーツをした後の方、あと黒い服装を着ているとどうしても集まってくる。

黒や濃い褐色は獣の色に近いため、蚊が寄りやすくなる傾向があるという。

公園で遊ぶ子供や外で運動する人などは、暗い色の服を避けたり、虫よけスプレーを活用したりして、蚊を寄せ付けない対策を忘れずに行う必要がある。

(テレビ宮崎)

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