佐世保警察署の男性警部補が自殺したのは、上司のパワハラなどが原因だったとして、遺族が県に損害賠償を求めている裁判の控訴審が14日、福岡高裁で始まりました。
この裁判は、佐世保警察署に勤務していた男性警部補の妻が、夫が2020年に自殺したのは署長と課長によるパワハラと長時間労働が原因だとして、県に約1億3900万円の損害賠償を求めたものです。
2025年6月の長崎地裁判決では、県警に安全配慮義務違反があったことを認め、約1億3800万円の支払いを命じたものの、パワハラをした署長や課長個人に重過失があったかは具体的に言及しませんでした。
14日、福岡高裁で開かれた控訴審の初弁論で妻は意見陳述し、上司2人の重過失を認めて2人に損害賠償の一部を負担させる「求償権」の適用を訴えました。
一方、県は請求棄却を求めています。
原告(男性警部補の妻)
「この控訴審で署長と課長の重過失を認めてもらって、いい形で終われるように そばで見守っていてねと 応援していてねと(夫に)伝えたい」
次回は11月27日に開かれます。