来週の首相指名選挙を前に「首相の座」を巡り、各党の綱引きが激しさを増しています。

14日は、自民の「両院議員懇談会」だけでなくて、公明と国民の幹事長会談、そして立憲、維新、国民の幹事長会談がこのあとあるということですが、まず自民と国民民主について見ていきたいと思います。

午後1時半から行われた自民と国民民主の幹事長会談ですけれども、自民側は政治の安定のための新たな枠組みへの協力を求めたということです。

一方で国民民主党側は、まず所得税の控除拡大「年収の壁の引き上げ」、またガソリン税・軽油取引税の暫定税率の年内廃止、さらに政治とカネの問題の改善の3つを求めたということです。

青井実キャスター:
高田さん、自民と国民の関係を見ていきましょう。連立の可能性あるのかということですが。

高田圭太政治部長:
なかなかいきなり連立というのは考えにくいんですが、14日の幹事長会談でも国民民主党のほうから2024年の合意についてしっかり履行してくださいということで、一定の共通点はあるんですね。なので連携というところまでだったら十分、年内もあるのではないかということで、両党とも模索はしているんだと思います。

青井実キャスター:
このあと午後5時から立憲、維新、国民が話し合うわけですが、国民民主党と立憲民主党は安全保障とエネルギー政策で隔たりがあるわけですけれども、この辺りはどうですか?

高田圭太政治部長:
やはりそこは差が非常にありまして、まず13日から14日にかけての新しい動きを見つけたんですが、自民党の細野さんが玉木さんの言っているとおり、立憲民主党とは安保法制の違憲の部分があるから廃止すべきだという主張は、国民民主党は一緒にやるべきではないというけん制のツイートをしたんです。それに対して、立憲民主党の米山さんが「連立の間は安保法制を変えずに現行の安保法に従って国政運営すれば十分、政権は担えるんじゃないか」と凍結のようなものですね、もともとの安保法制の違憲部分の廃止というのは。というのをいっていて、少しでも立憲民主党としても一緒にできますよというメッセージは送っていますが、凍結することで国民民主党が本当に納得するかというと、そこはもっと転換までいかないとだめだというのが今の国民民主党の空気にはなっています。

宮司愛海キャスター:
ここも含めて野党間の連立の可能性はどうみていますか?

SPキャスター・山口真由氏:
基本政策の一致という玉木さんも確かに正論ですけれども、左派が復権し始めた立憲民主党にあえて絶対とれない高めの球を投げているようにも見えますね。

宮司愛海キャスター:
そして、国民民主党は相次いで会談を行っていますが、玉木代表は14日午前の会見で自民と立憲は先方から呼びかけがあって、公明党は我が党から呼びかけたと話していたわけですが、その公明党の西田幹事長が会見の中で、首班指名で「あらゆる可能性がある。しっかり考えたい」というふうに含みを残したわけですが、公明と国民民主党の間では何が話し合われたんでしょうか?

高田圭太政治部長:
もともと政治とカネの問題などでは非常にスタンスは近いので、国民民主としたら公明党と一緒にある程度近くてフリーハンドを握っておきたいと。その状況において自民党とも連携、あるいは野党と連携するところはしたいということで、共通点をしっかりすり合わせて一緒に動きたいという思惑は見て取れます。

青井実キャスター:
公明党は与党だけじゃなく、野党にも何か連立する可能性は含んでいるということですか?

高田圭太政治部長:
そこは公明党も現時点ではフリーハンドを持っておきたいんだと思います。

青井実キャスター:
こうやって見ていくと国民民主党の取り合いのようにも見えるんですが、現時点ではどうですか?

高田圭太政治部長:
改めて自民党と国民民主党の政策ですが、やはり基本政策は立憲と国民は微妙ですが、自民党と国民はかなり近いんですよね。その上で、減税でちょっと似通っているところはあるけど、金額で差がある。そして、企業・団体献金の方はまだ考えに隔たりがある。ただ、基本政策としては国民民主党としては自民の方が近いと少なくとも立憲民主党からはそう見えているようですね。