台風19号による千曲川の堤防決壊から10月13日で6年です。大きな被害が出た長野市長沼地区では、災害を忘れないための集会が開かれ、住民たちが防災への思いを新たにしていました。

千曲川の堤防に向かって黙とうをささげる長野市長沼地区の住民たち。

広い範囲が浸水し、多くの住民の生活が一変した堤防決壊から、10月13日で6年です。

2019年10月13日未明、台風19号による大雨で千曲川が増水し長野市穂保の堤防が決壊。長野市内では災害関連死を含め18人が犠牲となり、4000棟が被害を受けました。

長沼支所では10月13日、「復興のつどい」が行われ、住民など約50人が集まりました。水害に限らず防災意識を高めようと、今年は地震の専門家を講師に招き、県内の発生リスクや日頃からの備えについて話を聞きました。

地質学が専門・原山智信大特任教授:
「地震そのものは自然現象、対策をどのように取っているかで実際の被害は大きく変わってきます。極論すると人災。私たちの抱えているリスクをまず知ること」

(リポート)
「台風19号災害から6年。長沼地区を見渡すと、河川防災ステーションの建設など、さまざまな工事が進んでいるのが分かります」

災害から6年。長沼地区では河川防災ステーションや道路の整備が進められています。

災害の爪痕はほとんど残っていませんが、住民の記憶の中には今も色濃く残っています。

住民:
「怖かったですよ。ドラム缶とかリンゴのコンテナとかがずっと流れて来ちゃってて、みるみるうちに水位が上がってきました。一つの災害対策、地震も水害も火災も地域全体で立ち向かう、考えていくというのが大事

長沼地区住民自治協議会・小林竜一会長:
「長沼の残った皆さんで少しでも楽しいことをやって、交流人口を増やして長沼を盛り上げていきたい」

長野放送
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