広島県の広陵高校野球部で暴力行為が発覚し、その後、夏の甲子園を途中辞退した問題で、加害生徒本人が取材に応じ「自分が手を出して、相手の人生を大きく変えてしまい申し訳ない」と語りました。

広陵高校野球部では2025年1月、当時1年生の部員に対し、上級生が暴力を伴う不適切な行為をしたとして日本高校野球連盟から厳重注意を受け、夏の甲子園を途中辞退しました。

10日、加害生徒が弁護士と同席のもと、オンラインで報道陣の取材に応じ、問題のきっかけとなった下級生部員への暴力行為について語りました。

SNSでは「合計100発をも超える集団暴行」などと投稿されていることについて、加害生徒は「自分としてもチームとしても絶対にない」と否定し、「自分は1対1でやってしまった。内容が大きく違う。誇張が大きすぎたので弁護士に相談した」と話しました。

そして、問題の発端については自分から手を出したことを認めた上で、「下級生部員が多くの寮のルールを破っていて、寮生活から正していこうとミーティングをしていたにもかかわらず、キャプテンの注意も聞かずに(ルールを破って)カップ麺を食べたと聞いてすごく腹が立ち手を出してしまった」と説明しました。

さらに、実際に何があったのかを問われると、「(下級生部員が)寮で禁止されているカップ麺を食べていたと聞いて、左肩を軽く押した。

押した時に話し合って寮では“平等”というルールがあって、差し入れに差が出ないよう平等にするために、お菓子などは禁止しているという説明をして1日目は終わった。

次の日に、『なんで食べてはいけないんですか』という歯向かうような態度だったので怒りが爆発して胸当たりを2回小突いてしまいました」と明かしました。

一方、「SNSで誇張した内容の投稿をされたことは疑問に思う」としながらも、「自分が手を出して、相手の人生を大きく変えてしまい申し訳ない」と謝罪の言葉を述べました。

さらに、SNSで加害生徒の名前や顔写真が拡散され、「クソガキ」などと中傷されたことについては「誹謗中傷があり夜眠れない日もあった。外に出たらどうなるかわからなくて不安です」と不安を抱えて過ごす心境を明かし、現在は学校内にある寮で外出を控えて生活しているということです。

フジテレビ
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社会部
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