AIスタートアップ企業の元社長ら4人が粉飾決算をした疑いで逮捕された事件で、「循環取引」と呼ばれる手口は社内の一部のみで管理されていたとみられることが新たにわかりました。
「オルツ」の元社長・米倉千貴容疑者(48)ら4人は、2022年から2024年までに110億円を超える架空の売り上げを計上し、虚偽の有価証券報告書などを提出した疑いが持たれています。
オルツは自社での営業の他に販売代理店を介してサービスの販売をしていましたが、代理店経由の売り上げのほとんどが「循環取引」と呼ばれる手口で架空のものだったとみられています。
こうした手口は、営業担当の社員にも伝えられていなかったことがわかりました。
オルツ 元営業担当は「(代理店の販売先の)データをくださいということを再三要求していたんですけども。当時はデータは全く出てこなかったです。出せないとか、ないとか、ちょっと待ってと濁されるような形で」と話しました。
経営幹部は違法性を認識していた可能性があり、東京地検特捜部が調べています。