ノーベル化学賞の受賞が決まった京都大学の北川進特別教授。全国にいる北川さんの門下生の一人が香川大学で研究を続けています。師匠の快挙に喜びを爆発させました。
「私にとっては哲学者」ノーベル化学賞受賞・北川進特別教授ってどんな人?
(香川大学創造工学部 石井知彦教授)
「本当にうれしい。北川先生は毎年候補に挙がっていて今年もダメかなという思いの方が多かったが、今年は取れてほっとしている」
北川門下生の一人、香川大学創造工学部の石井知彦教授。師匠の快挙に喜びを隠せません。1997年10月から1年間、東京都立大学の北川研究室で助手を務めた石井教授。北川さんの研究者としての姿勢に感銘を受けたといいます。
(香川大学創造工学部 石井知彦教授)
「あの人は信念が強い。私にとっては哲学者のような、自分の信念はこうだ、研究者とはどうあるべきかなどを常に強く話していた。
(受賞者発表)
「ススムキタガワ キョウトユニバーシティ」
(京都大学 北川進特別教授)
「新しいことをするチャレンジは科学者にとって醍醐味。大きな名誉をいただくことができ、非常に感激している」
北川さんが開発の「MOF」という手法とは?
北川さんが開発したのが「MOF」という手法。金属イオンと有機分子を材料に10億分の1メートルサイズの小さな穴が無数にある特殊な構造体で、穴に物質を入れて貯蔵し出すこともできます。この手法で大気から二酸化炭素を回収することもできるそうです。
北川特別教授の功績について石井知彦教授「私たちの生活がより豊かになると思う」
(香川大学創造工学部 石井知彦教授)
「不純物の中から目的の物を取り出すのは非常に困難。「ふるい」にかけるといっても限度がある。北川さんが作った「MOF」は、複数の不純物が混ざっているものを簡単に金だけを取り除いたり、目的のものだけを取り除くことができる。何かを「ふるい」にかけて目的の物を取り除くことは、その物だけを作ることに匹敵する。高価な金属が安価になり、金・白金は様々な所で触媒として使われているので私たちの生活がより豊かになると思う」