様々な分野で女性の活躍が期待される中、この流れは男性社会のイメージが強い警察にも生まれています。女性の採用が増える香川県警で、女性警察官の卵にその思いを聞きました。

10月9日午前6時半、警察学校に入る初任科生の1日はランニングからスタートしました。香川県警察学校では現在、初任科生16人が在籍。2025年4月から10カ月間、警察官として必要な知識や技術を学んでいます。

(初任科生は…)
「朝から動いて気持ちいい」
「きょうもいい汗がかけて、この走りが県民の安全につながるよう頑張っていきたい」

ランニングを終えると朝食の準備。食事は初任科生にとって楽しみな時間の1つです。

香川県警によりますと、少子化などの影響で、警察官を志願する人は、年々、減少。2024年度の受験者は255人と、10年前の半数以下となりました。

一方、採用が増えているのが女性警察官です。初任科生16人のこのクラスでは半数に近い6人が女性となっています。10年前に県警で採用された警察官のうち女性の割合は、1割程度でしたが、今は3割近くまで増加しています。

女性が被害者となる犯罪も多発する中、女性警察官への期待は高まります。

(香川県警察学校 稲田淳哉教官)
「女性警察官は女性や子供の対応で特に必要になるので、そういう場面での活躍を期待している」

社会の安全と安心を守る警察官。女性といえどもハードな訓練に臨みます。それに耐えられるのは、警察官としての使命感、そして仲間との絆が生まれているからです。

(初任科生は…)
「厳しいこともあるが、すごく楽しくて充実した日々を送れている」
「相手のことを考えた、気持ちに寄り添った行動をすることが自分の強みだと思うので現場でも生かせるようにしたい」

(香川県警察学校 稲田淳哉教官)
「(警察学校は)きついこと、厳しいこともたくさんあるが同期生がいるので頑張って行ける。凶悪な犯人や犯罪被害者を目の前にして、正しい判断と行動ができる熱い心を持った警察官になってほしい」

初任科生の卒業まで残り3カ月。一人前の警察官になるための日々は続きます。

岡山放送
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