おおい町でとれる「若狭ぐじ」や「ふくいサーモン」は最高の味を誇るブランドです。これらを「釜めし」に詰め込み、手軽で、極上な味の冷凍食品として売り出そうというおおい町発の取り組みが始まりました。
若狭ぐじやふくいサーモンなど、若狭の海の幸・山の幸をふんだんに詰め込んだ「若狭の釜めし」は、レンジで数分温めて手軽に本格的な味を楽しめる冷凍グルメです。
この釜めしは、おおい町内の食や農林水産関係の事業者らが連携して去年3月に開発し、10種類をECサイトで販売しているほか、町のふるさと納税の返礼品にも登録されています。
商品開発をリードしたおおい町出身の飯塚寿さんは、40年以上県外で飲食店事業に携わった経験を持ち、現在、フードビジネスのコンサルタント会社を経営。町内で冷凍自販機を使ったメニューの販売などを手がけています。
釜飯開発には地域への熱い思いがありました。
飯塚寿社長:
「極上・おいしさ・地域貢献。若狭の釜めしは日本一、すべて地場産品です。本物の味をレンジアップでおいしく食べてもらうには釜めしが最適」
釜飯を作るのは、おおい町・大島漁協の加工グループ「島ジャコ倶楽部」のメンバーです。メンバーは漁師の奥さんや民宿の女将さんたちです。
釜めしに適している町内の農園のあきさかりを使い、地場産の野菜や大島でとれた若狭ぐじを使います。
一から手作りのこだわりの釜めしは出汁にこだわり、食材ごとに味付けされ盛り付けたあと冷凍します。
代表の子末とし子さんは釜飯を通した地元のPRに期待を寄せています。
子末とし子さん:
「話があったときに、私たちもここに住んでいる以上、地元の食材を使ってお母さんたちが作った釜めしを知ってほしいとOKした。もっと地元の水産物、野菜を含め魅力を広められるかなと期待し楽しみにしている」
飯塚社長:
「極上の素材を使って一流の料理人の監修のもと 地元のお母さんが丁寧に手作りしている。今後皆さんと力を合わせれば伸びしろは無限にある」
まだまだ、大きく売り上げを伸ばすところまではいかないと話す飯塚さんですが、今月から楽天市場への出店も始まったほか、インバウンドによる需要の高まりなどに手ごたえを感じています。
飯塚社長:
「地場産品にこだわった『地産他消』という考え。地元でも販売するが、メインは京都や大阪、名古屋・東京など全国へ向けて、若狭の釜めしのおいしさを五感で感じてもらうことが若狭地域の全体のプロモーションになる。現在、京都の有名ホテルはじめ何軒か収めているが、料理人がいなくても、レンジで料理が提供できるので、インバウンドをはじめ大変好評です。和食というのは世界的に人気で、必ず釜めしの時代もくると思う。色々課題はあると思うが、おいしいという五感が一番説得力があると感じている。釜めしをきっかけに若狭の認知を深めて観光にも繋がっていったらいい」
現在、香港の日本の商品を扱うECサイトの出店も準備中だということで、若狭の食の魅力を詰め込んだ極上の釜飯、今後の展開に期待です。