伝統を絶やさぬ松山商業ラグビー部の挑戦

創部91年の伝統を持つ松山商業高校ラグビー部。

愛媛県内で2番目に古い歴史を誇るこのチームは、ラグビーの聖地・花園で行われる全国高校ラグビー大会に7度の出場を果たしてきた古豪だ。

しかし近年は少子化の影響から部員数が減少し、一時は選手3人とマネージャー2人という危機的状況に陥った時期もあった。

「一番少なかった時は選手が3人とマネージャー2人、5人で11月から新入生が入ってくる3月まで活動していました」と新居久直監督は当時を振り返る。

それでも「目の前のこの子たちが宝物と思ってやっています」と、どんな状況でも変わらぬ情熱でチームを指導し続けてきた。

「目の前のこの子たちが宝物」
「目の前のこの子たちが宝物」
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中学時代の経歴は実にバラエティーに富んでいる

県内の高校ラグビーの競技人口は年々減少してる。今年の新人大会に出場したのは5チームでそのうち3チームが合同チーム。松山商業も松山学院と愛光との合同チームで出場し、15人1チームで組めたのは松山聖陵と新田の2校のみだった。

今年の春に1年生11人が加わり、25人体制となった松商ラグビー部。半数以上が高校からラグビーを始め、中学時代の経歴は実にバラエティーに富んでいる。
中学時代の経歴を聞いてみると。

宮井晃選手:
「科学部です」

石井琉飛斗選手:
「水軍太鼓部に入っていました」

白石頼斗選手:
「空手をしていて、日本一を2回取らせていただきました」

熊本選手:
「帰宅部で部活に入っていませんでした」

「空手をしていて、日本一を2回取らせていただきました」
「空手をしていて、日本一を2回取らせていただきました」

「もう一つの聖地」長野県・菅平で行われた全国大会

スクラムを組むフォワードのリーダーは3年生の熊本武隼選手。

3年・熊本選手:
「小学6年生の時にワールドカップをテレビで観て、タックルで人を倒すところが格好良くて自分もしてみたい・・となりました」

高校からラグビーを始め大きく成長した熊本選手は、センターの福積選手(3年)スクラムハーフの瀬良選手(2年)とともにこの夏、全国大会を経験した。

毎年夏に、部員不足で単独チームを組めない少人数校から選抜された選手でチームを組み、ラグビーの「もう一つの聖地」長野県・菅平で全国大会が開かれている。

3人は今年、四国ブロックの18歳以下のメンバーに選ばれ、夢だった高校で初の全国を経験した。

夢だった高校で初の全国を経験
夢だった高校で初の全国を経験

今年度のスローガンは「Reborn」

熊本選手:
「全国の舞台でトライできたので、とてもうれしかった記憶があります」

瀬良勇陽選手:
「菅平はラグビーが大好きな人たちが集まっていて、刺激をもらったし、いろんなすごいプレーを見られたりして、人生で初めての相当楽しい経験ができました」

今年度のスローガンは「Reborn」。
チームとして新たに生まれ変わろうと、ワンチームでプレーに対する意識を高めている。

ワンチームでプレーに対する意識を高めている
ワンチームでプレーに対する意識を高めている

青春を謳歌する松商ラグビー部

グラウンドで汗をかきぶつかりあいながら、青春を謳歌する松商ラグビー部。
3年生にとって高校生活最後となる全国高校ラグビー大会の県予選が、10月末から始まる。

福積希來主将:
「花園(予選)まで時間がないので、このグラウンドにいる全員で、今まで体験してきたぶつかった時の痛みとか流した汗、すべての集大成として大会につなげていきたいと思います」

「松山商業ラグビー部の青春とは『責任と感謝』!松商ファイ!」

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