北朝鮮の金正恩総書記が念願だった総合病院の竣工式で、保健当局の怠慢を厳しく指摘しました。
北朝鮮メディアは7日、新たに建設された「平壌総合病院」の竣工式が6日に行われたと伝え、テープカットを行う金総書記や病院内の写真を公開しました。
韓国メディアによりますと、平壌総合病院は2020年に着工しましたが、資材不足や新型コロナの影響で完成が遅れていました。
金総書記は演説で「一番成し遂げたかったことだ」と述べ、喜びをあらわにしました。
一方で金総書記は、保健部門の発展が他の分野に比べて停滞しているとして、現在の保健省は「何もできない」と批判。かつて当局が製作した看護師の制服を見て「呆れて批判した」と具体例まで挙げ、厳しく叱責しました。
そのうえで金総書記は、医療や保健の現代化を進めるための新たな機関を設立し、平壌に2つ目の総合病院を建設する方針を示しました。
これらの計画については、次の党大会で報告するとしています。
北朝鮮は、10月10日に迎える朝鮮労働党創建80年の記念日に合わせて、市民生活の向上に取り組む姿勢を強調する狙いもあるとみられます。