自民党の新しい総裁に高市早苗前経済安保相が選ばれました。
小泉農水相を決選投票で破った高市氏は、自民党史上初めての女性の総裁です。
ポスト石破を決める自民党総裁選。
勝利したのは、女性初の総理総裁を目指してきた高市早苗氏。
本命視されていた小泉進次郎氏は2024年に引き続き、敗れました。
立候補したのは、小林鷹之元経済安保相(50)、茂木敏充前幹事長(69)、林芳正官房長官(64)、高市早苗前経済安保相(64)、小泉進次郎農水相(44)の5人です。
そして、4日午後1時50分過ぎ、国会議員票と党員票の投票結果が発表されました。
国会議員票は小泉氏が80票を得て首位でしたが、党員票は高市氏が119票をとってトップ。
合計、183票と小泉氏に19票の差をつけ、1位となりました。
一方、3位で終わった林芳正氏。
地元の山口・下関市では支持者が見守っていましたが、決選投票に進めないことがわかると会場からため息が聞かれました。
決着は、高市氏と小泉氏との決選投票になりました。
投票に先立ち、それぞれの候補者が最終演説に臨みました。
小泉農水相:
1年前、あのような結果にもかかわらず、決して見捨てず、離れないでいてくれた同志の皆さんのおかげであり、それどころか、私ができなかった部分の仲間づくりまで広げてくれた。そんな仲間たちに恵まれたおかげであります。
高市前経済安保相:
自民党に新たな歴史を刻みたい。来月で我が党は立党70年。政治は国民のもので始まる立党宣言に立ち返りましょう。今の綱領、常に進歩を目指す保守政党です。
決選投票は295人の国会議員票と47人の都道府県票で決まります。
そして、午後3時前、自民党総裁選管委・逢沢委員長が「議員票は、高市早苗くん149票。小泉進次郎くん145票。次に、都道府県票は高市早苗くん36票。小泉進次郎くん11票。合計は、高市早苗くん185票。小泉進次郎くん156票であります。よって高市早苗くんをもって当選者と決しました」と発表しました。
2024年の総裁選挙で石破首相に敗れたリベンジを果たした高市氏。
結党70年を迎えた自民党で女性総裁は初めてですが、笑顔はまったくありませんでした。
高市氏の地元である奈良・天理市では、高市氏の勝利が伝えられると会場から大きな拍手が起き、高市氏の支持者からは「こんなうれしいことないです。信じられないです。今でも夢みたい」といった声が聞かれました。
新総裁として壇上に上がった高市氏は石破首相に感謝を伝えた上で、「多くの皆さまとともに、自民党の新しい時代を刻みました。自民党をもっと気合の入った明るい党にしていく。人数少ないですし、全員に働いていただきます。馬車馬のように働いていただきます。私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて、働いてまいります」と述べました。
最後に、新旧の総裁と候補者全員が壇上に上がり、総裁選は幕を閉じました。
大会終了後、敗れた小泉氏が取材に応じ、「感謝の一言です。このチーム、去年たどり着けなかった決勝まで私のことを押し上げてくれました。結果が出なかったということは、ひとえに私の力不足です」と述べました。
一方、高市新総裁は、午後4時半過ぎに陣営の報告会に姿を見せました。
高市新総裁:
勝った瞬間、これは大変なことになった。これからが大変だ。しっかりと自民党も立て直し、多くの国民の皆さまに信頼をいただき、そしてまた安心をしていただき、頼りにしていただける。そういう自民党にしようじゃないでしょうか。