高知県は高知城歴史博物館や牧野植物園など5つの施設の指定管理者をこれまでの「直指定」から「公募」にする方針を示しています。自由度の高い事業の実施や職員の処遇改善などが目的ですが「文化施設に収益性を求めるべきではない」と現在の運営団体などから反対の声が上がっています。

県議会は2日から一問一答形式による一般質問が始まりました。武石利彦議員は公募により運営主体が変わる可能性があると有能な人材が離職する要因になりかねないなど多くの懸念について浜田知事に所見を聞きました。これに対し知事は「職員の雇用の継続を条件付けるなどの手法で各施設の実情に応じて必要な対応をとる」と答えました。

県は5つの県立文化施設の中で高知城歴史博物館については、イベントの企画や施設の管理のみ公募にし、貴重な資料の保存などに関わる業務は財団に業務委託する方針です。施設管理を担う指定管理者の選定について武石議員からはー

武石利彦 議員:
「公募する指定管理者の選定にあたっての選定基準。単に安い高いだけは単なるコストカットになるのではないかと思います。そうならないようにするためにどのような選定基準で公募されるのか」

浜田知事:
「今回のウエート付けとしましては施設管理の経費の安さよりも観覧者の増加につながるような管理・企画運営。あるいは広報などの充実度合い。こうした要素をより重視をしていくという考えであります」

また、武石議員は「これまで1つの施設に1つの組織だったが2つの組織の職員が所属する形になり混乱する懸念もある」と述べました。

県議会9月定例会は10月14日まで行われます。

高知さんさんテレビ
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