秋空のもと、全力で駆け抜ける生徒たち。応援するのは生徒の保護者ではありません。胸のゼッケンには地元企業の名前が。実は、生徒たちの就職先となる企業なんです。

南国市にある高知東工業高校では、生徒たちの社会性を育てるとともに進路となる企業にも学校をより身近に感じてもらおうと体育祭に招待しました。2025年初の試みで、20社の企業に加えて地元の教育委員会や南国警察署の職員が参加しました。もちろん観覧だけではありません。

生徒アナウンス:
「この競技に参加される企業様は片岡電気工事様、ネッツトヨタ南国様、南国警察署様、龍馬学園様です」

生徒たちに対抗して競技にも参加します。

兼松エンジニアリング・安岡明日香さん:
「他の企業さんもすごい気さくに話してくださったので、楽しく学生の気分に戻って楽しませていただきました。企業に入社すると学生さんと近くで身近にお話しすることはないですし、体育祭を見に来る機会もないのでとてもありがたい機会だなと思っております」

高知東工業は卒業後に就職する生徒も多く、2024年度は卒業生の約半数が就職しました。地元企業への就職希望者も多い中、面接や職場訪問とはまた違う機会に生徒も企業もお互いリラックスした表情で楽しんでいました。

機械科3年・加川敬太さん:
「去年は企業さんが来ることがなかったので今回初めてで緊張してますけど楽しいです」

速さが勝負のリレー競技はなかなか生徒にかないませんが、続いての競技は綱引き。就職先チーム、ここは一矢報いたいところです。

南国警察署 生活安全官兼刑事官・中岡裕介さん
Q:どういうメンバーで集まったんですか
「一番活気あるメンバー」
Q:今回の綱引き、勝算は
「絶対勝ちます」

就職先チームは人数が足りないので保護者や先生も加わります。

「よーいはじめ!」

まだまだ若者には負けられません。大人も本気です。見事、大人連合チームが勝利です。

参加者:
「唯一子どもに勝てる競技」

高知東工業高校・松岡俊成 教頭:
「生徒も職業を身近に感じたり、会社さんを身近に感じたり、学校を身近に感じたりしますので生徒の職業観とか進路観も育ちますし、社会性も育っていくんじゃないかなと思ってそういうふうにきょう感じてくれたらいいなと思っています」

今後は地域の人にも参加を促し、町ぐるみの運動会にしたいということです。

高知さんさんテレビ
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