気温が下がり、秋の足音が近づいてきた列島各地。
しかし、紅葉の名所では異変が起きていました。

9月中旬、北海道から始まった紅葉。
赤や黄色と美しく色づき始めていました。

その後、気温の低下とともに徐々に紅葉前線は南下。

富山県の立山では高山植物の紅葉が始まり、中央アルプスの千畳敷では山肌を覆うように黄色や赤に色づいた木々が見頃を迎えています。

各地で紅葉のシーズンを迎える一方、京都の紅葉の名所ではピンチが迫っていました。

石畳にできた真っ赤なモミジのじゅうたん。
京都・嵐山にある紅葉の名所・鹿王院です。

2025年の紅葉の様子を見せてもらうと、早くも色づき始めたモミジがありました。

しかし、この夏の猛暑の影響で葉が枯れてしまったというのです。

大谷造園・大谷和義さん:
これは水不足で葉っぱが焼けてしまったような感じの症状だと思うんですけど。(Q.もう赤くはならずに?)このまま赤くはなります。ただ全体的にキレイな色というよりは、シミみたいなものが残ったまま色づくので。

さらに、今色づいている葉っぱは、本格的な紅葉の時期には落ちてしまうといいます。

大谷造園・大谷和義さん:
これはもう紅葉がだいぶ早く進んじゃってて、水があればあそこも(葉が)緑のまま秋を過ごしていたと思う。(紅葉の)ピークのころには今色づいてる葉っぱがなくなってる状態だと思う。

さらに幹に大きな穴が開いた木も。
猛暑で木が弱り、虫などに食べ進められてしまったといいます。

大谷造園・大谷和義さん:
これがたぶん今年枯れます。暑さで弱ってそうな木は増えています。水不足だろうなという症状の木は増えています。

鹿王院では毎年、紅葉の時期にライトアップを実施。
猛暑の影響で年々時期が遅くなり、2025年は11月21日から12月中旬に開催予定だということです。

鹿王院・吹田瑤子さん:
やっぱりこの温暖化のせいで紅葉もだいぶ遅くなっています。クリスマスと紅葉と一緒にすることができますんで。

京都の紅葉のピークが11月下旬からという見通しに、街では「大体10月半ば・終わりあたりだと思ってるけど」「枯れてるイメージ、クリスマスとか」「雪じゃないんだね。11月下旬、12月中旬なら雪降ってもいいくらい。秋が短くて寂しいです」などの声が聞かれました。

気象庁は、10月も全国的に気温が高くなる見込みで、11月の後半ごろから急に寒くなるため、短い秋になりそうだとしています。

関西テレビ
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