戦後80年を迎え、戦争の記憶をどう継承するかが課題となる中、戦没者遺族らの団体が「語り部活動」について考える集会を9月28日、島根県松江市で開かれました。
島根県遺族連合会・原晴昌さん:
末端でアクションを起こすことが大切。
集会には、戦没者の遺族らからなる日本遺族会の中四国ブロックの関係者約60人が参加し、戦争の実相を伝える「語り部活動」をテーマに意見交換を行いました。
日本遺族会では、会員が「平和の語り部」として戦争の記憶を語り継ぎ、平和の尊さを訴える講演活動を全国各地で行っていますが、会員の高齢化で担い手が不足しているとして新たな語り部の育成が課題となっています。
集会では、各県の遺族会が取り組む記憶継承の活動が共有され、島根県の遺族会が戦時下を生き抜いた人に自身の体験を「個人史」として書き残すよう依頼していることを紹介したほか、高知県の遺族会は、戦地から送られてきた手紙を地元高校の放送部が朗読しビデオで残す取り組みについて説明しました。
そのほか、戦争体験者の話をもとにした朗読劇も披露されました。
島根県遺族連合会・原晴昌さん:
各県が熱心に語り部を行っておられることに対して、島根県はちょっと弱いなと感じた。遺族会の活動の軸足を孫世代に移していく。一緒に話し合いながら活動をしていきたい。
戦後80年が経過し記憶の風化が進む中、戦争体験を継承するための模索が続けられています。