広島市の神社で新たな石畳がお披露目されました。
広島の移動を支え続けてきた「ある石」が使われています。
【五十川裕明 記者】
「広島東照宮です。境内にある石畳なんですけれども元々あるように見えるんですが新しくできたんです。この石がどこから来たか分かりますか」
正解はというと…
【広島東照宮・久保田実技 宮司】
「最近、山から切り開いた石ではなくて広島電鉄が長年、路面電車の敷石として使用していた石でございます」
そうなんです。
こちらは先月、廃線となった広電・猿猴橋町電停を通るルートに敷かれていた「敷石」です。
原爆投下を乗り越え、113年の役目を終えた区間の「敷石」が、「被爆建物」が残る広島東照宮の境内で新たなシンボルとして設置されました。
広島東照宮からの提案を受け広電が寄贈したもので、石の形をほぼそのまま生かして敷き詰められました。
【広島東照宮・久保田実技 宮司】
「市民の足として今まで重要な役割を担ってきたわけでございます。その石を敷くことによりまして、戦争時代の苦い経験と今後の平和ということを両方考えていただいてお参りいただければ一番ありがたいと思います」
「敷石」は今回設置されたおよそ500個に加え、来年3月にかけてさらにもう500個整備される予定です。