岡山市中区桑野の鋳物製造業「岡山鋳物」が9月25日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任したことが民間の信用調査会社の調べでわかりました。負債は約3億9000万円とみられています。
民間の信用調査会社「帝国データバンク」によりますと、「岡山鋳物」は1951年創業の鋳物メーカーです。農業機械向けを中心に、自動車や産業機械用の部品などの製造を主体に手がけていました。
協同組合に加盟することで大手メーカーや同業者からの受注を伸ばし、1995年3月期には年売上高約4億3000万円を計上していました。
しかし、2020年春以降は新型コロナの影響により需要が縮小し、受注の低迷を余儀なくされていたということです。その後、業績の回復はみられたものの、得意先メーカーでの生産調整で再び受注が減少し、2025年3月期の年売上高は約2億2600万円にとどまっていました。
この間、設備投資に伴って膨らんだ金融債務が負担となり、財務内容は大幅な債務超過の状態が続くなか、9月に入って労働災害が発生したこともあって、事業の継続を断念したということです。
負債は2025年3月期末時点で約3億9000万円とみられます。