富山県内の小学校の近くでクマの目撃が相次いでいます。
25日は立山町、26日は富山市の小学校近くでクマが目撃され、周辺では警戒が続いています。

*リポート
「きのう夕方、クマはこちらのデイサービス横の薮に入っていったということです。周辺は背の高い草木が多く、柿の木の処分も進んでいるようです。」

立山町によりますと、25日午後4時15分ごろ、立山町宮路で薮に入っていく子グマ1頭を下校中の小学生が目撃しました。
猟友会などが現地を確認したところ、親グマとみられる足跡も見つかり、親子が2頭で行動していた可能性が高いということです。

クマの出没から一夜明け、近くにあるデイサービスのスタッフが草刈りを行うなど、周辺では朝から警戒が続いていました。
*付近住民は
「クマと遭遇したことがないからこわい。犬の散歩を1日2回しているから、あんまり遅い時間には出ないようにしたい」
*付近住民は
「小さい子どもがいるので、送り迎えがこわい。車に乗せるときもまわりを見ながらすぐ乗せてというのはこの時期心がけている。」


パトカーが巡回する中、近くの立山小学校では、登下校を保護者による送迎で対応しました。
学校では27日に運動会が開かれる予定で、警察や消防などに周辺のパトロールを依頼するということです。
*アナウンス
「外出の際はクマに十分ご注意ください」
一方、富山市の大沢野小学校の近くでも26日午前8時半ごろ、クマ1頭の目撃情報があり、猟友会と市の職員が確認したところ、クマの足跡が見つかりました。


足跡は道路を横断し、道路脇の茂みへと続いていました。

小学校では、児童が保護者と一緒に下校したほか、ランドセルにつけるクマよけの鈴を児童に貸し出しました。
*児童は
「学校の放送で聞いた。近くで(クマの)目撃情報がありました、みたいな」
*保護者は
「子どもたちだけで遊ばない。とりあえず親の目があるところで遊んでほしいとは言っている。」
このほか、26日は富山市八尾町や細入地区でクマが木に登った跡が見つかりました。
今月に入って相次ぐクマの目撃。

去年、富山市が設置したAIカメラには、今月23日の午後5時ごろ、富山市山田宿坊で成獣のクマ一頭が映りました。

また、24日午前5時ごろ砺波市五谷のカメラにもクマ1頭が映っています。
こうした画像や動画は市の職員や有害鳥獣捕獲隊などに送信され富山市では来月から、AIカメラがクマを識別すると防災無線で放送するシステムが始まる予定です。
今年の県内の木の実は凶作や不作で、平野部でも大量出没するおそれがあります。
9月の目撃件数は26日までに48件と、例年の件数を上回っています。県は、屋外に食料やごみを放置せず、クマを目撃しても近づいたり大声で叫んだりして刺激しないよう呼びかけています。