閉幕まで残り18日となった大阪・関西万博。
来場者の数は2000万人を突破し、会場は連日大混雑となっています。
当初目指していた「並ばない万博」の姿はなく、「並ぶ万博」に。
さらに、ここにきて浮上しているのが、大混雑の影響でそもそも会場に入れない、「並べない万博」という新たな実態です。
万博会場に入るためには、チケットの購入に加えて来場枠の予約が必要ですが、閉幕まですでに満員になっているのです。
使いたくても使えない未使用のチケットはどうなるのでしょうか。
大阪府・吉村洋文知事:
(Q.予約が取れず行けなかった人に払い戻しは?)ルール上は「払い戻しはしません」ということになってる。
こうした中、25日午後に会見を開いた万博協会。
日本国際博覧会協会広報 プロモーション局長・小林浩史さん:
(未使用チケット問題について)来場予約取れないという方もいらっしゃいますので、この当日券の販売(終了)と変換する、変わる形で12時以降の当日券への交換をさせていただく。
もともとの大阪・関西万博は、終盤から来場者が多くなるという過去の実績などから、8月17日までは日時指定をせずにチケットを買えるが、8月18日以降は日時を指定したうえでしかチケットを買えないという仕組みにしていました。
そうした中、駆け込み需要があったということで、チケットを持っていても日時が選択できない、満員になってしまった結果、未使用チケットが生まれてしまう問題が起きました。
単純計算で現在、未使用チケットは134万枚以上あるとみられています。
本当に予約ができないのか、「イット!」のスタッフも試してみました。
閉幕日まで全日すでに予約不可になっていましたが、時々「混雑が予想されます」と予約が辛うじてできる状態になっていました。
そこですかさず予約をしようとしたが、結局間に合わず購入できませんでした。
134万枚の未使用の行方はどうなるのか、万博は原則、未使用チケットの払い戻しはしないと言っていますが、25日、新しい発表がありました。
公式チケットサイトでのチケットの販売は9月30日で終了すること、そして、26日に当日券の販売も終了、さらに27日から当日券の分を未使用チケットの交換分に充てると発表されました。
具体的にどうやってやるのかというと、当日券の交換対象になるチケットは一日券、平日券、特別割引券、夜間券の4つです。
交換にはチケットの英数字10桁が必要になり、交換期間は27日から10月12日、閉幕の前日までとなります。
ただ、万博のホームページには「当日券として交換可能な枚数は1日当たり数百枚程度と非常に限られた数となります。なくなり次第終了となるため、ご来場いただいても交換できない可能性がありますので予めご了承ください。なお、当日券に交換できなかった場合でも未利用チケットの払い戻しは行いません」と書かれています。
この措置について、万博に30回行っているという航空旅行アナリストの鳥海高太朗さんは「今の状況では新規販売終了は当然だと思う。現地で交換というアナログなやり方にするのはいいと思うが、数百枚程度は少ない。相当な争奪戦になると思う。3~4時間待ちや交換できない人も出てくるのでは」と指摘しました。