「女の国会」で山本周五郎賞を受賞し、作家として大きく飛躍している作家の新川帆立さん。
新川さんにとって初めてのライトノベルが8月に発売され、9月に宮崎市でサイン会が開かれた。

9月13日土曜日、アミュプラザみやざきにある紀伊國屋書店には、アメリカ生まれの宮崎市育ち、新川帆立さんの姿が。小説家としてデビューする前は弁護士として活躍し、4年ほど働いたのち、小説家の道に進んだ。

新川帆立さんの新刊発売を記念してのサイン会。発売された本は新川さんにとって初のライトノベルとなる、「魔法律学校の麗人執事」だ。

サイン会に訪れた日(40代女性):
とても感激だった。宮崎空港で4年前にサイン会されたときも1回お会いしていて、今回2回目だったので、「おかえりなさい」っていう感じでとても嬉しかった。多才な経歴もそうですし、本の内容の面白さが魅力。色々な分野に精通してらっしゃるので、とても楽しませてもらっている。

一人一人と笑顔で会話しながら行われたサイン会。約50人が新川さんとの貴重な時間を楽しんだ。

サイン会に訪れた人(10代女性):
本ではちょっと暗めとかそういう系だったんですけど、新川さん本人は明るい方でギャップがすごいなと思った。みんなで見ようと思っている、これからも。
久しぶりの宮崎に新川さんは…

新川帆立さん:
作品の感想をお伺いしたりして、私自身もすごく嬉しかったです。読者さんがより一層優しい方が多くて、すごく励まされた。

新刊「魔法律学校の麗人執事」は、主人公の男装した女性の執事が、生まれ育った修道院を救うために御曹司に仕える恋と魔法の学園物語だ。作品には、新川さんの弁護士としての経験が生かされている。
新川帆立さん:
学園ファンタジーものなんですけど、悪魔と契約すると魔法が使えるという設定ではあるんですけど、その契約の部分が私がもともと法律家だったこともあって、かなりちゃんと作りこまれているので、そこが一番のこだわりかなと思う。
新川さんは2025年5月に…

新川さんは「女の国会」で、優れた物語性のある小説に贈られる山本周五郎賞を受賞した。
新川帆立さん:
正直そんなに賞はいらないと思ってたんですけど、でもいざとってみると嬉しいもので。どうして嬉しいかというと、今まで私の本を好きでついてきてくださった読者さんたちがいて、その読者さんたちの感覚が肯定されたというのがうれしくて。

「魔法律学校の麗人執事」は、新川さんがデビュー当時から書きたいと思っていた物語で、約4年たってようやくの出版だ。主人公の高校生活3年間が終わるまで、シリーズとして書きたいと話していた。
新川帆立さん:
いったんこのシリーズを頑張ってコンスタントに書くというのが当面の目標なんですけど、それはさておき、読者さんに楽しんでもらえるものをコンスタントに書いていければと思っている。
取材中、「読者さん」という言葉を何度も繰り返していた新川さん。
新川さんから宮崎の読者へのメッセージは…

新川帆立さん:
宮崎出身の作家ということで、いつも皆さんには温かい応援をいただいていて、何よりも心の支えとなっております。今後とも何卒お見捨てならずに楽しんでいただければと思うと同時に、みなさんに楽しんでもらえるような作品を届けられたらなとも思っています。
(テレビ宮崎)