開業から半年を迎えた新しい広島駅ビル。
その現状と課題に迫ります。


今年3月に開業し、24日で「半年」を迎えた新広島駅ビル。
商業施設「ミナモア」の来館者数は平均で平日1日あたり7万人から8万人。
休日は10万人超えと予想以上の数になっているといいます。
日曜日の夜、ミナモアを訪ねると…

【大階段で“同窓会”20代】
Q:この半年で何回ミナモアに来た?
「週1くらいで来ています」
Q:通勤で?
「好きすぎて…」
Q:どういうところが好き?
「夜までやっているカフェとか…」

この日は「7階」と「9階」の屋上広場で同時に大規模イベントが“初めて”開かれ、この人だかり。

中国SC開発は「春の開業」と「夏の広電新ルート開業」の大きな2つの波を終え、開業半年で3つ目の大きな波をつくりたいと企画し、広島駅直上の空間で「これまでにない」新たな可能性を示しました。

【初めてきた人】
「すごく気持ちいい、最高でした」
【月2~3回来館】
「いろいろなイベントができそうな感じで、きょう来てみてビックリしたので今後いろいろなアーティストとか来てくれたらまたここが活性化すると思う」 

一方で、課題としてきた行列対策については。

【中国SC開発・大西伶奈さん】
「半年を迎えて程よく利用いただける環境になったかなと逆に思いますので、SNSとかインスタグラムとかお客様にどういった形で(その情報を)届けていこうか検討している」

JR西日本の電車利用者も増えているほか、土地の価格では広島市南区京橋町が商業地の価格上昇率で最も大きくなるなどしていますが、地域経済の専門家は“熱しやすく冷めやすい”と言われる広島の県民性やカープがオフシーズンに入る冬場の集客にも注目しています。

【広島経済大学・加藤博和准教授】」
「雇用創出などの面でも地域経済にプラスに働いているのではないかと思うが、いまは人がたくさん集まったとしてもそれが経済消費につながっているかどうかというところはよく見ないといけない。(広島に初出店の店では)今までは東京・大阪に行かなければ買えなかったものが広島で買えるのは(県民にとって)メリットかと思うが、逆にここで消費したものが広島経済ではなく県外に流出するという側面にもなるかなと思うので、ミナモアで消費されたお金が、(食材の仕入れや商品コラボなどで)広島の経済を活性化するようなところまで結びつくところが理想かなと思う」

そうした中、駅ビルの“象徴”、中央アトリウム空間に24日姿を見せたのは「広島ドラゴンフライズ電車」。
新デザインで走り出しました。

【広島ドラゴンフライズ・浦伸嘉社長】
Q:北口への想いも南口の様子を見ると強くなっている?
「広島駅が新しくなり非常に多くの方々が日々来られていますから、サンプラザ、グリーンアリーナそして北口の新アリーナの話をいまさせていただいているが、何とか実現に向けて進めていければ」

また広島電鉄の社長は…。

【広島電鉄・仮井康裕社長】
「片方に寄ってはダメだと思っていますから、両方が賑わいができるように今度は紙屋町・八丁堀もしっかり集客力あるもの、コンテンツの用意をしてそれを繋ぐのが電車の役割、そういう立ち位置で。あちら(紙屋町・八丁堀)も頑張りますし、こちら(広島駅)も頑張ります」

《スタジオ》
【記者の目:鈴木ディレクター】
取材を続けている鈴木ディレクターによると、“西の核(紙屋町八丁堀)”と“東の核(広島駅周辺)”をどう繋げていくのかが、これからの大きなポイントになります。
ミナモアを運営する中国SC開発も「その手段」については、まだこれという答えはなく難しい課題だとしています。

【コメンテーター:広島大学法学部・吉中信人学部長】
「インフラは整いましたので、まだまだアイデアが出てくると思います。冬場に関してはこれからいろんなイベントが期待されるんじゃないですか。東京、大阪に行かなくても十分ミナモアで楽しめるという声がありました。期待したいですね」

テレビ新広島
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