宮城県大郷町で計画されていた「おおさとスマートスポーツパーク構想」について、町と事業者が事業中止で合意していたことが分かった。
計画は町長選の争点となっていた。
この構想は、2019年の東日本台風で被災した農地に、サッカーグラウンド12面や宿泊施設などを整備するというもの。
町が土地を整備し、京都市のスポーツX社に貸し出す形で計画が進められていた。
しかし、事業費や財政への影響を懸念する声が町内で広がり、8月の町長選挙では見直しを訴えた新人・石川良彦氏が、推進してきた現職の田中学氏を破って初当選した。
町と事業者は9月19日に会談を行い、石川町長はグラウンドの規模縮小や、町からの貸与賃料の見直しなどを提案したが、協議の結果、両者合意のうえで計画の撤回を決定したという。
石川町長は仙台放送の取材に対し、
「中止は残念。整備予定地をどのように活用していくか、新たな方法を考えていきたい」
とコメントした。
また、事業者のスポーツX社は
「こちらの力不足で町民の皆さんにご理解いただけなかった。町にご迷惑をおかけし、反省している。今後は他地域での構想実現を検討していきたい」
としている。