20日から動物愛護週間が始まりました。
今、注目度が高まっているのが往診専門のペットドクター。

必要とされるその理由を取材しました。

獣医師が訪れたのは飼い主の自宅。
血液検査や混合ワクチンの接種など、予防医療に特化した往診型の動物病院です。

4歳のつみれちゃんにとって今回が初めての往診。
その背景には猫ならではの切実な事情がありました。

飼い主:
(Q.往診を依頼した理由)この間病院に行ったとき処置室に行った途端、待合室にいた犬がびっくりするぐらいの鳴き声を上げて。

犬猫生活 往診クリニック代表獣医師・小島麻里さん:
猫にとってストレスになってしまうところがあるので。

取材のカメラに少し緊張気味のつみれちゃん。
診察を察知したのか部屋の外へと逃げ出します。

犬猫生活 往診クリニック代表獣医師・小島麻里さん:
つみれちゃんのペースで(診察)を進めたいところがあるので。(診察中にかまれたりするんですか?)よくあります。

けがを防ぐため首にカラーを着けようとしたところ嫌がり暴れだしたため、診察はいったん中断されました。

約30分後、ようやく落ち着きを取り戻したつみれちゃん。
飼い主がそばで寄り添う中、血液の採取が行われました。

飼い主:
採血している間に猫のすぐそばにいることができて少しでも落ち着かせることができたのがとても良かった。

続いて診察を受けたのは11歳9カ月のあめちゃん。
前回の検査で一部の数値が基準をわずかに超えたため今回は再検査です。

検査の値に影響しないおやつで気をそらしながら、数分で2回の採血が終わりました。

飼い主:
健康診断は絶対した方がいいと思う。例えばがんとか腎臓病とか体が小さいから見つかった時点で余命3カ月、そういうのがやっぱりあるので。

検査結果は項目ごとのリポートとして飼い主に送付。
異常が見つかった場合にはオンラインでの相談も可能です。

クリニックを立ち上げたのは代表獣医師の小島麻里さん。
予防医療の大切さを伝えたいという思いから2023年に往診専門の動物病院を開業しました。

犬猫生活 往診クリニック代表獣医師・小島麻里さん:
(ペットの症状を)早く見つけて早く対応することで元気な時間をより長く過ごしてあげることもあるので、安心できる自宅で往診医療を届けたい思いで始めた。

ある研究では健康診断を受けた猫の5匹に1匹に病気が見つかる可能性があるといいます。

かけがえのない家族の一員にどう寄り添っていくか。
動物医療の新しい形がペットと飼い主の絆を支えています。