海から遠い置賜地域の高畠町で、獲れたて新選な海産物を買うことができると聞き、取材してきた。
(リポート)
「高畠町に南三陸の文字! 驚かないでくださいね。店の中に入ると、ずらっと先ほど届いたばかりの新鮮な海産物が並んでいるんです」
たくさんの大ぶりのサンマに、きれいなイカ。大きなブリも。
さまざまな海の幸が並んでいるのは、高畠町の鮮魚店「南三陸水産」。
毎朝、宮城の市場で仕入れた新鮮な海産物を、その日のうちに高畠町で販売する。
「お待たせいたしました。こんにちは」
19日のオープンは午後1時。
待ちに待ったお客さんたちが開店と同時に店に入ると、届いたばかりのサンマを爆買いしていた。
「4人前で1900円くらい、これで大丈夫? 切っちゃいますね」
1匹まるごとだと少し大きいカツオは、希望に応じてその場でさばいて刺身にしてくれる。
南三陸水産は、もともと東北各地を回って「出張牡蠣小屋」を運営している会社。
「海から遠い山形県の内陸部の人にも、宮城のおいしい海の幸を食べてほしい」との思いで、約半年前から、毎朝片道2時間かけて高畠町まで届けている。
(高畠町から)
「海が離れているから直送店がない。(Q.買える店あるのはどう?)大変いい」
(長井市から)
「(Q.鮮度は?)全然違う。スーパーもいいが全然違うと思う。思わず余計に買った。近いからなおさらいい。定期的にSNSを見て、『今日いい』と思ったら来る」
南三陸水産で、サンマに並んで人気の海産物はイセエビ。
宮城県漁協によると、2025年度、南三陸町でのイセエビの水揚げ量は1.5トンと、前の年の実に7倍超え。
日によっては高畠町の店頭に並ぶこともあるそう。
(米沢市から)
「山形も広いから、酒田とかに行けば食べられるが、この辺はなかなかないと思う」
(米沢市から)
「ほしい時は来てもいい、新鮮なものの方がおいしいから」
南三陸水産はより多くの人に海の幸を届けたいと、今後「移動販売車」の導入も考えているそう。
(南三陸水産・赤間優香さん)
「『おいしかった』と言ってもらえるのがうれしい。なかなか海産物を食べられない内陸の人にも、南三陸のおいしい海産物を食べてもらえたら一番いい」