今知りたい、旬の情報をお伝えするコーナー「サキドリ」です。

(矢野寛樹ディレクター)
今回のテーマは、「必須の資格キャリアになる?」
もしかしたら、今後、個人のキャリアとして、大きな存在になるかも…。
転職、就職をお考えの方、必見の「サキドリ」です。

(矢野D)
先週、広島市で行われた店舗の紹介ビデオを作る撮影シーン。
店内の様子を撮影するのは、ドローンに搭載したカメラです。
完成した動画は、こんな風になります。
すごいでしょ?あの小さいドローンのカメラが撮っているんです。
昔、このような映像を撮ろうとしたら大変な作業だったんですよ(笑)。

(広島県ドローン協会 松崎 昇 さん)
「これは手持ちのカメラではない。どうやって撮ったんだという、その画像が価値がある。画像が画期的なものが撮れるので引っ張りだこです」

これまで、ドローンは、上空からの撮影や農薬や肥料の散布などで使用されてきました。
経済産業省は、国内のドローン産業の市場規模は、2028年度には、9000億円まで成長すると期待しています。

現在、ドローンは様々な分野で進化を続けているのです。
広島市内でドローンスクールなどを展開する会社にあるこちらも、ドローンなんです。

(ハニービーワークス 藤原 弘幸 社長)
「ものを運ぶドローンです」
Q:どれくらいの重さのものを運べる?
「重量で約40KG運ぶことが出来ます」
Q:売っている?
「これは普通に市販されているドローンです」
Q:市販されている?
「されています」

(ハニービーワークス 藤原 弘幸 社長)
Q:この巨大ドローンは、どんな事に使われているのか?
「電力会社が高圧線を引っ張ったり、林業では苗木を運搬するとか、農業では急傾斜地の果樹ミカンやレモンを運ぶこともやっています」

当初、民間資格だったドローンの操縦は、2022年の12月から、国家資格になりました。
実技試験もあり、国土交通省が認めた登録講習機関で行われます。

(ハニービーワークス 藤原 弘幸 社長)
Q:3年前の2022年、広島県内のドローンスクールは、2カ所でしたが…。
「今は(今年の)8月末時点で県内で23カ所です」
Q:一体、どれくらいの人がドローン操縦の資格を取っているのか?
「全国でいうと2025年の9月で約3万件くらいだと思います。弊社でいえばこの制度が始まったのが2022年の12月ですから、もうすぐ3年たちますがトータルで約800人です」

現在でも、資格を取りに来る人は、増え続けているということなんです。
さらに、ドローンは、今、課題となっている農業の後継者不足の解決にも、大きく貢献しそうなんです。

続いてやってきたのは、北広島町の農業組合法人、ファーム八重145。
およそ40ヘクタールの農地でコメや麦、大豆などを栽培しています。

農業従事者が高齢化し、後継者不足が叫ばれる中、この農場には、40歳以下のメンバーが、3人います。
今年6月、その3人が揃って、ドローンの国家資格を取りました。
ドローンで農地に肥料や薬剤を散布します。
作業は、ドローンの位置を見る合図マンと操縦者が、無線で連携を取りながら行います。

(農業組合法人 ファーム八重145 西原 敏幸 副代表理事)
「田んぼに入る必要がないじゃないですか。だから若い子でも(散布が)簡単にできる」

安定性が、向上したことに加えて、最新の農業用ドローンは、更なる進化を遂げていました。

(西原副代表理事)
「この画像で見れるんです。(肥料などを)撒いたところが。これが撒いた軌跡なんです。この赤線は撒いていない所、これが一目でわかるんです。それでだれがやっても間違いがない。」

機能の向上によって、肥料や薬剤が効率よく散布されるために、無駄が無くなりコストの削減にもなっています。そして、何といっても特徴的なのは、作業の速さです。

(西原副代表理事)
「この田んぼが1枚5反(0.5ヘクタール)です。この10枚分(5ヘクタール)くらいは昼までに楽にできる。だいたい1町歩が10分でできる」

ちょっと、数字を整理します。
1町歩というのは、1ヘクタールになります。
1ヘクタールというのは、マツダスタジアムの敷地のおよそ20%になります。
その広さに肥料などを散布するのに、ドローンだと10分でできるという事なんです。

(西原副代表理事)
「たぶん感覚的には(以前の)10倍は速いです。ドローンを使うと」

スマート農業を支えるドローンが、農業のイメージを大きく変化させています。

(農業組合法人 ファーム八重145 中森 菜摘 さん)
「ホースを引っ張って重い思いをするというイメージがついているのなら、今はちょっと違うと思う」

(農業組合法人 ファーム八重145 河野 香奈 さん)
「ホースを振って動噴(以前の散布方法)などで薬を撒くことを思うと、ドローンがあって体力の違いもあるし画期的だと思う」

若手の3人は、農業に達成感を感じると言います。

(農業組合法人 ファーム八重145 田中 俊輔 さん)
「最初は小さな苗だったけど、ここまで育った。収穫し乾燥して脱穀し、食べた時に達成感を感じます」

様々なシーンで活躍するドローン。
「ドローンが操縦できます」が今後、大きなキャリアになる時代が来るかもしれません。

(矢野D)
煽るわけではないですが、これまでは就活の時に、「車の運転免許持ってます」が評価された時代もありましたが、今後は、「ドローンの免許持ってます」みたいな時代が来るかもしれない。それくらい、多方面で、ドローンが活躍しています。
以上、今回の「サキドリ」でした。

テレビ新広島
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