ロシアのペスコフ大統領報道官は、ポーランド外相が「NATO(北大西洋条約機構)はロシアと戦争していない」と述べたことに対して、「事実上、戦争状態にある」との認識を示しました。
ペスコフ大統領報道官は15日、地元メディアに対し、「NATOは事実上ロシアと戦争状態にある。これは明白で、証明の必要はない」と強調しました。
ロシア国営タス通信によりますとこれはポーランド外相の発言に対するもので、ペスコフ氏はさらに、「NATOはウクライナへの直接的・間接的な支援を通じて事実上この戦争に関与している」と主張しました。
ヨーロッパでは、ポーランドで9日から10日にかけてロシア軍のドローン19機が繰り返し領空を侵犯したとされ、少なくとも3機が撃墜されました。
さらにルーマニアでも13日、ドローンの領空への侵入を受けてF-16戦闘機が緊急発進するなど、警戒が強まっています。
一方、ロシア側はポーランドへの領空侵犯について「攻撃は計画されていなかった。ロシア軍のドローンが国境を越えたかは疑わしい」として、関与を否定しています。
またペスコフ氏はウクライナの和平をめぐっては、「西側諸国は危機の根本原因を検討せず、和平を妨害している」と従来のロシアの主張を繰り返しています。