「敬老の日」の15日、街中には、孫と一緒に出かけるという元気なシニアの姿がありました。

祖父(75):
すぐそこに郷里の秋田のものを扱う秋田物産館があるので買い物に行く。

孫(10):
祖父母孝行みたいな。プレゼントあげたり「おめでとう」と敬老の日に言えたらいい。

5歳の孫からプレゼントをもらったという女性も。

祖母(65):
これ何を描いてくれたの?

孫(5):
「あーちゃん大好き」。

祖母(65):
(Q.「あーちゃん」は誰?)「あーちゃん」は私のこと。「ばあちゃん」の“ば”を取って「あーちゃん」と言う。

そんな中、「敬老の日」にちなみ、各地でご長寿を祝うイベントが行われました。

長野県の最高齢、112歳の宮沢たけ子さん。
1913年(大正2年)に生まれ、今は82歳の一人娘の十三子さんと暮らしています。

お祝いされたのは人だけではありません。
広島市の動物公園では、シフゾウやフラミンゴなど11の動物に表彰状が贈られました。

熊本県の野球場では、まだまだ元気なシニアの姿が。

行われていたのは平均年齢77歳の古希チームと小学生チームの親善野球大会。

15日の熊本市は猛暑日に迫る暑さの中、試合が始まると1回から古希チームの猛攻。
小学生チームのミスも重なり、得点を重ねていきます。
4回裏が終了した時点で13対3と古希チームが圧倒。

迎えた最終回の5回、小学生チームが2点を返しましたが、13対5で古希チームが勝利しました。

古希チームの男性:
毎年、新鮮な子と対戦して元気をもらう。向こうも経験になるだろうから、こっちも元気をもらう。

続いて、愛知・名古屋には御年86歳の現役ボディービルダーがいます。
過去に世界一に輝いた“スーパーおじいちゃん”・平野芳雄さんです。

週に5日ジムに通い、足や腕・背中など16種類のメニューをこなし、ベンチプレスでは55kgを持ち上げます。

過去にパワーリフティングの世代別世界大会50代・60代の部で4回優勝しています。

その後、腰を痛めパワーリフティングは引退しましたが、81歳でボディービルに転向しました。

平野芳雄さん:
重いものはあげないけど、おそるおそるボディービルをやってみようかなって。

2024年、マスターズの85歳以上級に初出場し、2025年が2回目の挑戦。
平野さんが大会にかける思いは強いようです。

平野芳雄さん:
今シーズンを最後にしようと思っています。(大会後は)歌舞伎とかコンサートとか旅行とか…。

しかし、出場した5人のうち結果は最下位。

大会の5日後、再びジムを訪ねてみると、引退するはずの平野さんがいました。

平野芳雄さん:
(ジムにいるのは)健康のためです。90歳になっても自分の足で歩きたい。やっぱりトレーニングを増やす、そして筋力を増やす。

続いてやってきたのは、浅草で1958年に創業した寿司店。
店主は2代目の奥隅由規子さん(65)ですが、この店の看板娘は95歳の美智子さんです。

美智子さん:
娘が握ってるんです。その補助をしながら、私のできること、ウニやいくら、玉子とかをやっている。

美智子さんは、先代の店主だった夫と29歳で結婚。
長年、夫婦で店を切り盛りしてきましたが、夫のヨシタカさんが2014年に82歳で亡くなりました。

それ以降は、2人の娘と一緒に店を続けてきたといいます。

美智子さん:
2~3時間いらっしゃる方が多い。だから家族的雰囲気というんですね、この店は家族的雰囲気だからいいと(言われる)。

取材中にも、常連の女性が花束を持ってやってくるなど、地域に愛されている店です。95歳となった今も店に元気に立てる秘訣は…。

美智子さん:
大谷のファン。けさも見ました、5時から。5時に起きて掃除しながら見てましたよ。非常に素晴らしいじゃない、あの人はね、本当にやってることがたいしたものです。

今後は99歳まで店に立ち続けることが目標だという美智子さんは「(3年後の)ディナーショーを日にち決めて取ってあるんです」と話しました。