田久保市長は、なぜ議会解散を選んだのか?関係者を取材すると表向きの理由とは別の理由も見えてきています。現場で取材を続ける村田彬 記者に解説してもらいます。

村田彬 記者:
伊東市役所前からお伝えします。

不信任決議案の可決を受けて田久保市長が下したのは議会の解散でした。

田久保市長は解散理由について議会初日に不信任決議案が可決され、重要な審議や採決が放棄されたため、改めて市民に信を問うべきと説明しました。

一方で、現場で取材を続けると田久保市長の語った解散理由はあくまでも表向きの理由だとする声も聞かれます。

複数の関係者によりますと不信任決議案の話が現実味を帯びてきた段階から田久保市長は議会の解散を狙っていたと話していて、8月末の段階で支援者に対して議会の解散に打って出ると話をしていたということです。

また、その根底には市議会との深い確執があるとの声もあります。

前の市長派が多数を占める議会とはもともと対立関係にあり、フラストレーションが積み重なっていたとみられています。

さらに、学歴詐称問題を厳しく追及してきた市議会および市議を許さないという強い感情があるのではとの指摘もありこうした感情的な部分も今回の判断に働いた可能性もあります。

ー田久保市長はいわゆる“田久保派”の擁立は一切考えていないと話していたが?

村田彬 記者:
田久保市長に近い関係者によりますと田久保市長は次の市議選に複数人の擁立を目指しているといい議員の入れ替えとともに2度目の不信任決議案の可決を阻止する狙いがあるとみられています。

また、ここで新たな情報が入ってきました。

田久保市長は10日の会見で、元々は初日で終わった9月の市議会において不在となっている教育長人事を最終日に上程できるよう進めていたと説明しました。

しかし、市の教育部長によりますと「協議を進めていたのは事実だが、複数人に声をかけたもののすべて断られた。白紙の状態で市長の発言は希望的観測に基づくものだと受け止めている」との矛盾点も明らかになりました。

これから40日以内に市議選に突入する伊東市ですが「大儀のない解散」に市民や元市議からの反発は大きいと感じます

テレビ静岡
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