タブレットやコンピューターを使って描くデジタルアートに取り組む女性に注目。カラフルで個性的な作品に込めた思いに迫ります。
カラフルなチョウに、コミカルな表情の牛。一度見たら忘れられない個性豊かなキャラクターを描いたのは、秋田県由利本荘市の富樫恵里佳さんです。
富樫さんは、タブレットやコンピューターを使って作品を描く「デジタルアート」でさまざまなキャラクターを生み出してきました。
もともと夫の雅敏さんと共に革製品やアクセサリーを手作りし販売していましたが、4年前、制作の息抜きに描いた絵がデジタルアートに取り組むきっかけとなりました。
富樫恵里佳さん：
「息抜きで夫から『鳥の絵を描いて』と言われ、本当にラフに描いたもので夫が笑った。そこから『これは行ける』となった」
それからデジタルアートの世界にどんどんのめり込んでいった富樫さん。
生み出したキャラクターを「げーろ」と名付け、これまで100種類近く描いてきました。その全てが動物をモチーフにしています。
富樫恵里佳さん：
「動物を言ってもらうと何でも『げーろ』を描けるんですけど、何がいいですか？」
菅原咲子アナウンサー：
「じゃあ、クジラで」
富樫恵里佳さん：
「今描きますね」
「げーろ」のアイデアは次から次へと湧いてくるそうで、富樫さんは迷いなくペンを動かしていきます。
描き始めてから数分後、カラフルなクジラのキャラクターが完成しました。
富樫恵里佳さん：
「名前は『くじらんげーろ』か『くじたまげーろ』か選んでもらいたい」
菅原咲子アナウンサー：
「語呂がいいので『くじらんげーろ』で」
富樫恵里佳さん：
「じゃあそれで決まりにします」
菅原咲子アナウンサー：
「個性的なキャラが多いですが、どんな思いを込めているんですか？」
富樫恵里佳さん：
「絵を見てくれた人たちに笑顔になってもらいたい、それが私のコンセプト」
富樫さんは、県の内外のイベントに参加し作品の展示や3Dプリンターを使ったフィギュアなどオリジナルグッズの販売を行っているほか、動画投稿サイトでオリジナルソングを発表するなど「げーろ」を多くの人に広めようと活動してきました。
じわじわとファンが増え、2023年にはイギリス・ロンドンで開かれたデジタルアートの展覧会に日本代表として作品が出品されました。
富樫恵里佳さん：
「なんで私がという気持ちが大きかったが、自分の作品が世に知られてすごくうれしいと思った」
個性豊かな作品で人々を魅了する富樫さん。今後について聞くと「インターネット上の仮想空間・メタバースに『げーろアイランド』を作るのが目標。他の国の人でも直接会わなくても、『げーろ』の世界に入っていけるのがいいなと思って、『げーろ』を通して交流できるのがいいと思って、作りたい」と話してくれました。
多くの人を笑顔にする「げーろ」の世界は、ますます広がりを見せそうです。
富樫さんの作品はインスタグラム（@world_of_eritamagero）でも見られるほか、9月14日には横手市で行われるイベントに出展します。
