金融検査官などをかたり、70代の女性から現金をだまし取ろうとしたとして、岡山県岡山市に住む59歳の無職の女が特殊詐欺未遂の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、8月末ごろから札幌市東区に住む70代のもとに、警察官を名乗る者から「あなた名義の銀行口座が犯罪に利用されているため、口座から現金を引き出して紙幣を捜査する必要がある」などと電話がありました。
9月9日になって、“金融捜査官の佐藤”を名乗る女が女性宅を訪れ、女性を札幌市東区の金融機関に連れていき、現金420万円を引き出させようとしました。
高額な引出しを不審に思った金融機関職員が、「孫の結婚費用として高額な現金を引き出そうとしている高齢女性がいる」と警察に連絡。
駆け付けた警察官が2人を任意同行で警察署に連れて行き、事情聴取した上で、“金融捜査官の佐藤”を名乗っていた59歳の女を特殊詐欺未遂の容疑で逮捕しました。
調べに対し女は「金融検査官の佐藤といって、お年寄りにうそを言ってお金をだまし取ろうとした」と容疑を認めています。
警察によりますと、女と被害者はこの金融機関に来る前にも、別の金融機関で現金を引き出していたとみられ、警察は金の流れや、指示役の特定など、今後の捜査で明らかにしていくとしています。