今回のような竜巻・突風被害に備えるのは「難しい」と専門家は話します。
静岡大学防災総合センター・牛山素行 教授:
洪水や土砂災害はハザードマップが整備されていて、洪水の危険が高いのはどこか、土砂災害の危険が高いのはどこか、どこもかしこも危ないわけではない。どこに注意するか身近に参照できる。同じような感覚で竜巻に注意しないといけない領域はここだという情報があるかというと、現状そういった情報は存在しない
静岡県内では雨に備える「大雨警報」、風に備える「暴風警報」などと合わせ「竜巻注意情報」も9月5日の朝から各地域に出されていました。
静岡大学防災総合センター・牛山素行 教授:
参考にするとすれば竜巻注意情報になるかと思いますが、しょっちゅう出る割にはそう滅多に起きるわけではない。ということでなかなか事前に「今回は違うぞ」と気持ちを転換できるか、そういう注意を向けるのは非常に難しい現象と言わざるを得ない
牧之原市では2021年5月、2022年9月にも竜巻などの突風が発生し、大きな被害が出ています。
住んでいる地域によって警戒の度合いは変わってくるのでしょうか。
静岡大学防災総合センター・牛山素行 教授:
静岡県の沿岸部の平野では過去、規模の大小はありますがたびたび竜巻等の突風が発生した記録が残っています。静岡県の沿岸部の比較的に平らな所ではどこでも竜巻に襲われる可能性はある。それ位は言ってよいかと思う。牧之原がとくに危険で静岡が危険ではないとか全く言えない。さまざまな情報を活用して、台風や線状降水帯とか、広い角度から情報を集めて判断していくことが非常に重要ではないか