伊東市議会から不信任を突き付けられた田久保眞紀 市長について、正副議長は9月9日、偽造私文書等行使の疑いを指摘する告発状を連名で警察に提出しました。告発にあたっては、正副議長を除く全17人の議員が提出に同意する署名をしています。

伊東市の田久保眞紀 市長は除籍されていたにも関わらず、市の広報誌に「東洋大学法学部卒業」と記したことが問題となり、市議会の百条委員会は東洋大学が提出した資料などをもとに「田久保眞紀 氏(伊東市長)が、東洋大学を卒業しておらず、正規の卒業証書が授与された事実はないということが正式に判明した」とした上で、「田久保眞紀 氏(伊東市長)が、4年次に卒業できる見込みがなかったことが裏づけられることとなり、田久保眞紀 氏(伊東市長)が、卒業していたものと勘違いしていたとの主張は明らかに無理が生じる状況であることが確定するとともに、田久保眞紀 氏(伊東市長)は、6月28日以前から自身が除籍であったことを知っていたものと断定できることとなった」と結論付けました。

これを受け、市議会では9月1日、田久保市長を地方自治法違反の疑いで刑事告発すると共に不信任決議案を全会一致で可決しています。

一方、田久保市長をめぐっては学歴詐称問題が浮上した当初、卒業を示す証拠として“卒業証書”なる資料を中島弘道 議長と青木敬博 副議長に見せていました。

このため、中島議長と青木副議長は9月9日、“偽”の卒業証書を提示した偽造私文書等行使の疑いで告発状を伊東警察署に提出しました。

2人によると、刑事告発にあたっては正副議長を除く全17人の議員が告発状の提出に同意する署名をしていて、告発状では正規の卒業証書と比較すると明らかにレイアウトが異なり、学部名や学長名、印影などの構成要素が不一致などと指摘しています。

警察はすでに公職選挙法違反の疑いを指摘する市民からの告発状、偽造私文書等行使と虚偽公文書作成の疑いを指摘する千葉県在住の公務員からの告発状、地方自治法違反の疑いを指摘する百条委員会からの告発状のいずれも受理していて、本格的な捜査を進めています。

不信任の議決を受けた田久保市長は9月11日までに解散することができ、解散しない場合は自動的に失職するため、その判断が注目されているものの現時点で態度を明らかにしていません。

テレビ静岡
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