石破首相は4日、九州新幹線の西九州ルートを巡る要望書を受け、「新幹線整備の必要性と重要性について政府として地元に丁寧に説明していく。理解を得られるように取り組む」と強調した。
九州新幹線の西九州ルートを巡っては、新鳥栖と武雄温泉駅の間について、長崎県が「フル規格」での整備を求める一方、この区間がある佐賀県は、財政負担が大きいことなどから否定的で、未だに整備方式が決まっていない。
石破首相は、官邸を訪れた長崎県の大石知事からフル規格整備などを求める要望書を受け取り、「引き続き新幹線整備の必要性と重要性について、政府として地元に丁寧に説明していく」と述べた。
さらに、当該区間のフル規格での整備により、「いかに大きな効果が発現されるか、よくわかっている」として、「政府として佐賀県との間でも議論を続けていくなど、理解を得られるように取り組む」と強調した。
要請後に記者団の取材に応じた大石知事は、「我々の思いをしっかり受け止めてもらえた」と述べ、整備事業の促進への期待感を示した。
石破首相は、7月に長崎市内で演説した際、西九州ルートについて「佐賀県の皆さまに納得してもらうのは、主として国の責任である」と述べていた。