若手アーティストに光

神奈川・川崎市内にあるアトリエ。

京森康平さん
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現代装飾家の京森康平さんは2020年、エルメスが主催するスカーフデザインのコンペティションで、5,500人の中からグランプリを受賞。今、若手アーティストとして注目されている。

現代装飾家・京森康平さん:
壮大な作品だったり密度の高い作品は、誰もが「おっ」となる魅力があると思っている。そういうところを引き出したいと思っています。

京森さんは2020年になりようやく本業だけで生計を立てられるようになったが、2019年までは副業をしていた。

背景には、個展など自分の作品を知ってもらう機会はあっても、それが購入になかなか結びつかない現状があったという。

現代装飾家・京森康平さん:
個展の時に人がどれぐらい来てもらえるか、買っていただけるコレクターにどれだけ出会えるか、自分だけで手探りでやると、どこまでいっても難しいなと感じていた。

オークションで課題を解決

こうした問題を解決しようと立ち上がったのが、現代アートの越境ECサイトを運営するスタートアップ「TRiCERA」(読み:トライセラ)。

現代アート越境ECサイト「TRiCERA」

もともとは若手アーティストの作品をオンラインで紹介したり、販売プラットホームを提供してきたが、今回、老舗オークション企業「シンワオークション」とタッグを組んだ。

若手アーティストとコレクターのマッチングを狙いとした今回のイベントに、「TRiCERA」は、27人の若手アーティストの作品を出品した。

その中には、京森さんが製作した作品も。

オークション進行役:
ロット 1006。京森康平。5万円・・・5万5000円・・・6万円・・・6万5000円・・・7万円・・・7万5000円・・・8万円・・・

ネットからもリアルタイムで入札できるため、国内だけでなく、海外のコレクターの目にもとまりやすくなった。

若手アーティストに希望の光を差す、この新たな取り組み。

TRiCERA・井口泰代表:
埋もれた才能を世界に発信させることで認知を広めていこうと。
日本国内で環境を整備して、若手作家が自分たちでキャリアを形成させていく場自分たちの作品を販売するチャンネルをより強化することが1番必要になる。

TRiCERA・井口泰代表

あらゆるタイプのアートに対応を

三田友梨佳キャスター:
コミュニティデザイナーでstudio-L代表の山崎亮さんに聞きます。
山崎さんは芸術系の大学で教鞭も執っていらっしゃいますが、この取り組みはどうご覧になりますか?

コミュニティデザイナー・山崎亮氏:
嬉しいと思います。
これまで若手のアーティストは販売が難しかった。新しい道が示されたと思っています。

アーティストが作品を売ろうと思うと個展を開いて、批評家の方にメディアで紹介してもらい、美術館で展覧会を開くということになるとようやく「売れる」ことになりますが、これはとても狭き門で、この道を歩もうと思うと多くの方々が生活すらままならないという状態になっていました。

そこに新しく別の道を提示したという意味で、この取り組みが増えていくといいなと思いました。

三田友梨佳キャスター:
こうした活躍の場というのはどうしたら増えていくと思いますか?

コミュニティデザイナー・山崎亮氏:
アートはいろいろな種類が出てきています。

京森さんはかなりグラフィカルな作品を作られますので、インターネット上でのマッチングもしやすいタイプかもしれませんが、現代アートの若手の中には、活動自体がアートであるとか、あるいは参加型でみんなと一緒にプロジェクトを作っていくことをアートと呼ぶ人達もいますで、そういった方々をどうやって紹介していくのかも新しいチャレンジになってくると思います。

なので、アーティストがコレクターとマッチングするサイトがどんどん新しいタイプの形式に対応していくようになれば増えていくと思います。

三田友梨佳キャスター:
これからは既存のアート業界にはなかったような新しいアートビジネスのあり方が求められているのかもしれません。

(「Live News α」10月6日放送分)