8月、日本に初めて寄港したイギリスの最新鋭空母。
なぜいま日本に。様々な思惑が見えてきました。
8月12日、神奈川県の横須賀基地に現れたイギリスの空母「プリンス・オブ・ウェールズ」。
排水量6万5000トンの巨大軍艦で、映像の画面手前にいる海上自衛隊の護衛艦と比べるとその大きさが分かります。
28日には東京港へ移動。
その際に、一部メディアに最新鋭艦を公開しました。
甲板には最新鋭のステルス戦闘機「F-35B」がズラリと並びます。
「プリンス・オブ・ウェールズ」の特徴のひとつ、反り返ったスキージャンプ甲板を使うことで「F-35B」は100メートル余りの滑走で飛び立てるのです。
この最新鋭空母が、なぜいま日本を訪れたのでしょうか。
フジテレビ・能勢伸之特別解説委員は「中国へのけん制の思惑が垣間見えます」と指摘します。
中国では27日にロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記を招き、日本との戦争に勝利して80年の大規模パレードを開催。
一方、「プリンス・オブ・ウェールズ」の艦隊はその前日の26日に日本を離れた後、第二次大戦中に南シナ海で日本軍に撃沈された戦艦、初代「プリンス・オブ・ウェールズ」の追悼を海上自衛隊とともに行う予定です。
フジテレビ・能勢伸之特別解説委員:
イギリス側は追悼式典を「この地域での協力にどれだけ真剣であるかを示すもの」としているが、追悼式典を行うことと、中国海軍のミサイル原潜が潜む南シナ海そのものに軍艦を送り込み、探りを入れる。どちらに真剣であるか興味深い。
中国へのけん制と同時に日本との関係強化を進めるイギリス。
「プリンス・オブ・ウェールズ」の「F-35B」戦闘機は日本に寄港する前に、事実上の空母化が進む護衛艦「かが」の甲板に初めて着艦しました。
2025年は、イギリスとアメリカの「F-35B」が日本国内の民間飛行場に緊急着陸。
どちらも、飛行中に不具合が起きたとみられます。
こうした時の救難体制も、イギリスなどの有志国が日本周辺に駆けつけるかどうかに影響する可能性も。
フジテレビ・能勢伸之特別解説委員:
日本の唯一の同盟国アメリカは1980年代に「空母中心の艦隊を15個編成する」という目標を立てていましたが、現在の保有数は11隻。一方でアメリカの同盟国イギリスは2隻、フランスは1隻、合わせれば14隻。グラス駐日アメリカ大使は「大西洋をまたぐ米英同盟がインド太平洋の平和と自由を守る」ともSNSに書き込んでいます。イギリスがアジアの安定の一翼を担う…アメリカはそんな青写真を描いているのかもしれません。